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170 会長と性を吸ったサキュバスのぴちぴちお肌

カヌレとの朝のルーティンは、僕のお着替えから始まる。



「もぅ……はい、バンザーイして」


脱ぎ脱ぎ(寝巻き)。

着せ着せ(体操着)。


「ふぅ……もしかして僕って、凄くどうしようもない男なんじゃないか?」

「どしたの今更?」

「おか◯さんといっしょのロリショタですら一人でお着替え出来てるぞ?」

「それはそう。君はあの子達以下だよ。比べるのも烏滸がましいよ」

「はぁ? 僕もやろうと思えばひとりでできるもんだが?」

「そこ張り合う……?」

「おつかいも一人で行けるが?」

「散々寄り道しそうだね君……」

「吠える犬が居る家の前通ってビックリして泣いちゃった」

「その犬は君という危険を周りに知らせてたんじゃないかな……」

「スーパーに着いたはいいけど何買うか忘れて泣いちゃった」

「泣き過ぎでしょ……子供でもメモとかスマホ見返すよ」

「振り返ったら僕、めっちゃ母性本能くすぐるやん……」

「自分で言うな……母性というかただの子供を相手してるようだよ」


自分の魅力を再確認した後は、立ち上がり(座った状態で着替えさせて貰った)、身体を「んー」と伸ばし。


「はぁ、ダル。あ、家を出る前に、洗濯機の中のシーツを干さなきゃね」

「……ああ、うん、今やるよ」

「まぁまぁ、これくらい僕がやるから」

「なんで急にやる気だしてんのっ!? もうっ、座っててっ」


どうして急に怒ったのか……女の子は不思議で一杯だなっ。



パンッパンッ

アパート外の庭スペースにある物干し竿にシーツを広げるカヌレ。


「…………ふぅ。まぁ、これで帰った頃には乾いてるよ」

「まだ朝だけどポカポカだぁ。このまま庭で寝転んで日向ぼっこしたいねぇ(ゴロン)」

「隙あらばサボろうとして……あと、家出る前から体操着汚さないで」


ポトポトポト


「んー?」


寝転がる僕の頭の上で、何かが落ちてきた音。

芝生がクッションになり、その素材は見るまでわからない。

頭の上に手を伸ばすと、コツン、硬い物が指先に触れる。

摘んで見てみると、それはクルミのような木の実。


サラサラサラ……


空を遮るように樹冠を広げる木、ドリー。

数個の木の実を落としたのはこの子だろう。

ムクリ 僕は身体を起こし、


「朝のオヤツかいドリー? (バリバリ)んー、中の核果が香ばしくてマカダミアンな感じでうまうま。初めて食べるけどいくらでもイケるね(ボリボリ)」

「もう、歯磨いたそばから……てかそれ、硬い殻ごと食べる物じゃないと思うよ」


パンパンと僕の背中のゴミをはたくカヌレ。

残りの木の実もボリボリ食べ終えたところで、


スポ スポ スポ


「ん?」


お尻に違和感。

手を回すと、体操着の短パン後ろポケットに、触った感じ、今のと同じ木の実が複数個。


「オヤツで持ってけってか。有り難く持ってくよ(あーん)」

「早速食べようとして……食わずに持っとけって事じゃない?」


サラサラ…… 返事するようにドリーが揺れる。


「食べるなだってぇ? なら食いもんじゃないもん渡せっ」

「コレ食べられるの君ぐらいじゃないかな……まぁ、ドリーが渡すくらいだから、一応携帯しておいた方が良い。何事もなければ良いけれど……」

「一度に沢山くれればいいんだよ。三つくらい残しときゃ良いでしょ?」

「残すとかそういう我慢出来ないだろ君は」

「返す言葉も無し」


僕はよちよちとハイハイでカヌレの後ろにまわり、


「よっと(ヨジヨジ)」

「わっ。……はいはい」


カヌレによじ登り、おんぶの体勢に。

そのまま彼女は歩き出し、僕らはアパートの敷地を出た。



トコトコトコ


「悪いねぇお嬢ちゃん。重いだろぉ?」

「おばあちゃんか」


人通りの多い所まで来ると、チラチラ浴びる視線。

いつもの事ではあるが……


「今日も今日とて周りの奴らが君をジロジロとイヤらしい目で見てるぜよっ。僕が守るからねっ」

「おぶられてる奴のセリフじゃないよ。てか注目浴びてるのはこの状況……って、これも毎回言ってるな」


因みに、カヌレの学生鞄は僕が持っている。

肩越しに回した手で鞄を持つと、丁度、彼女の豊満な胸元を隠せるのだ。

デカすぎて胸に当てた鞄がゲレンデ並みの急勾配になってるけど。

え? 僕の荷物? 無いよ? (僕のお弁当はセレスが家から持って来るし)。


「カヌレの今日の予定はー?」

「んー? 普通に学園祭の片付けがメインだよ」

「言ってたねー。僕の方は(ママンがやったろうから)何も無いけど、したばそっちの片付け、手伝おうかー? その方が君も早く帰れるよねー」

「ええ……い、いいよ、気遣わないで。すぐに終わらせて帰るからさ」

「なにぃ? 僕が居ると仕事が増えるってかぁ?」

「そこまでは言って……いや、まぁそうだね」

「このヤロー」


プニプニプニプニ

ホッペを指で連打してやると「やめへー」と良い反応が返って来る。


「んー? なんだか普段よりお肌ピチピチじゃない?

「そ、そうそう?」

「触った弾力や見た感じの張りもアップしてるねー。何かしたっけー? (プニプニ)」

「き、気のせいじゃないかな……?」

「ハッ! そっ、そうかっ、若い男のエキスを吸ったからっ」

「……そんな、水吸った植物じゃないんだから」

「君は悪名高いサキュバス、精力が栄養分みたいになる特性もあるんだろぉ?」

「…………悪名高くはないけど、まぁ、そういう定番的なの、あるにはある。実感するのは初めてだけど」

「ほー。つまり、僕の栄養たっぷりな精力をあげればあげるほど君がピチピチに……?」

「ペット感覚やめて……」


精パワーで育てるサキュバス育成ゲー(R18)。


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