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101 サキュバスとぬるぬる(R15)

あらすじ

お風呂で追加のバブを禁止された


「ひーん、バブを沢山入れてジャグジーみたいにするのが楽しいのにぃ」

「ダメだよ入れ過ぎは……なんかで見たよ? 沢山入れたら浴室が炭酸ガスで満たされちゃって窒息で人が死んじゃった、って事故のニュースをさ」

「YouTuberとかやりそうなんだけどなぁ。『バブ百個入れてみた』なんていうバブバブチャレンジを」

「そんなに入れたら暫く浴槽から匂い消えなさそうだね……」

「赤と青のバブ入れたら紫になったりするかな? 楽しそうっ」

「ドリンクバーじゃないんだから……まぁ、入浴剤を入れるのは個人的にも少しはメリットあるけど……透明よりは、身体隠せるし……」


あん?


「ンだよ、まだ恥ずかしいってのかー? もうスッポン(ポン)晒すの慣れてもいい頃だろーがえー?」

「慣れたくは無いよ色んな意味で……」

「まぁメロンソーダな緑色でも普通に『見える』けどね(ジー)」

「こ、コラッ、覗き込むの禁止っ。見えてたとしても申告しないでっ(ササッ)」

「入浴剤といえば、チョコレート風呂ってやつなら見えなくなるのかねー。乳白色の入浴剤みたく」

「話をコロコロと……どうなんだろ、本物のチョコでやって炎上した人はネットで見た事あるけど……ここではやらないでね?」


スッスッー


「んー……チョコ風呂の入浴剤、売ってるっぽいよ? ポチってみる?」

「えっ、壁にタブレット(防水加工)まで埋め込まれてたんだ……まぁ、一回くらい、良いのかな?」

「じゃ、注文っと。そうそう、タブレットあれば、入浴しながら映画とか見られていいかなーって、それもオプションに組み込んどいたのよ」

「一瞬良いかもって思ったけど、流石に一時間以上入浴するのはね……三〇分のアニメとかならギリって感じかな」

「雰囲気作りにAVアニマルビデオ流すのもいいね」

「何の雰囲気作り……?」

「あっ、そうそう忘れてたっ。後はねぇ……ア◯クサ、『暗くして』」


そう虚空に命じると フッ 照明が消える。

お互い、見えるのはシルエットのみ。

時間が経てば目も慣れるだろうけど。


「えっ? これって……【スマートスピーカー】ってやつ?」

「そうね、お風呂用のやつ。こんなの何の役に立つんだって思ってたけど、こういう時の為だったんだね」

「お風呂の為じゃないと思うけど……というか、く、暗くしてどうするつもり……?」

「あ、こいつ、エッチな展開を想像してるな? いや、期待か? も少し我慢しなさい」

「ち、違うからっ、純粋な疑問だからっ」

「僕だって、目の前に生おっぱいあるのに『遊ぶの』我慢してるんだから見習って欲しいね(ワキワキ)」

「し、知らないっ、手をワキワキさせないっ」

「一度そういう(官能的な)空気になったらしばらく戻らないじゃん? 主に君から羞恥心ストッパーが消えるからだけど」

「………………(ぶくぶくぶく)」

「僕はね、お互い裸なのに敢えてするのはこんな世間話、みたいな時間が好きなのよ」

「ぶくぶく……自分だけクールぶって……」


バシャア とアンドナは立ち上がる。


「ん? 上がるの? まだ見せたいもの見せてないんだけど? (ペチンッ)」

「ニャァ!? お尻叩かないでよっ、もうっ(ジャボン)」

「ぶはっ」


勢い良く座り直すアンドナ。(わざと勢い良く座って僕の顔に湯をぶっかけるのも忘れない)

むっ、先程とは違い、僕と向かい合う形になった。

暗い浴室内でも、彼女のルビーのように紅い瞳がキラリと僕を見つめている。


「意外だね。君の方からこの体勢になるなんて」

「き、君に背中取られるよりはこっちの方がマシと判断したんだよ。暗いし、ど、どうせ(色々)見えないでしょ?」

「ここに来てまだ見える見えないを気にしてるとは……良いのかい? 某漫画では背中の防御力は七倍ッッッ、と言ってる。つまり裏を返せば、君はさっきより七倍感じやすいという事ッッッ」

「ち、近づかないでっ」

「馬鹿めッッッ、暗さが仇となったなッッッ」


ヌルリと僕はアンドナに近付き、彼女のホッペに両手を添える。

強い口調で勢い良く襲い掛かると思わせて、まるで水面の波紋のような滑らかさで懐に入った僕に、アンドナはギョッと固まる。

しかし抵抗する様子は無い。

完全な『待ち』の体勢ッッッ。


「ヌルヌルー」

「えっ……? な、なんか、ヌルヌルしたの顔に塗られてる……? へ、変なのじゃないよねっ?」

「ナニと勘違いしてんだ。入浴剤が時間経過と共に『第二段階』に移行したのさ。お湯を触ってみ」

「あっ……トロトロだ……アレ、普通のバブじゃないの?」

「ローションバブって新商品さ。まさにカップルの為のグッズだねー」


ヌルヌルー


「んっ……な、何してるの……足の指同士を絡ませて……? く、くすぐったいっ」

「えいえいっ、足で君の『穴』を攻めちゃうよっ(クリクリ)」

「やっ……そこおへそっ! こ、これ以上足癖の悪さを見せるっていうなら、四の字固めするよっ」

「それは困るな。じゃあ最後の悪足掻きで……とりゃっ」

「わっ!」


ジャバン!


さっき居間でやったように、伸ばした足でアンドナの脇腹を挟み、グイッと引き寄せる。

浴槽やお互いの身体同士のヌルヌルも相まって……

スムーズに密着。

お互いの胸同士がくっつく距離まで。


「ハァ、ハァ……も、もう……危ないからやめて」

「……ハッ! くっ、策士めっ、誘導されたぜっ。これで僕の足を封じたってわけかっ」

「いきなり被害者ぶるなんて……」

「へへ、わかるぜ、この胸から伝わって来るドキドキ……僕のおっぱいを生で堪能出来てるからだろ?」

「男の子の胸で喜ぶ人いるかな……」

「因みに僕は君のおっぱいを堪能してるぜっ」

「だろうねっ。あ、あまりこの状態で動かないでよ……?」

「分かってるさ。君を興奮させない、尚且つイチャイチャする……それをお風呂という空間で両方実現させなきゃなのがプロの辛い所だ」

「何のプロ……?」


さて。


「ここまでは君の掌の上で踊らされた僕だが……油断したな? 僕は手癖も悪いぜ?」

「知ってるけど……へ、変な所触らないでね……?」

「変な所には、『ココ』も入るのかな? モミモミ」

「んんっ! 急にっ、んっ、そんなっ……『目の周り』揉み解さないでっ……!」

「マッサージだよ。コレから少し『目を使う』からね。〇レクサ、『すけすけ』」

「すけすけ? ……えっ! てっ……天井が『消えた』!?」


見上げれば、満天の夏の星空。


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