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悪役令嬢です。ヒロインがチート過ぎて嫌がらせができません!  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
 

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44話:見つけた!

アナ視点です。

 王立エール魔法学園に入学した、ヒロインである私が最初にすべきこと。

 それは……入学式で、自分が攻略すると決めた相手の隣に座ること。

 私が攻略するのは、公爵家の嫡男であるジャレッド・イートン。

 ブラウンの髪に琥珀色の瞳。勉強ができるインテリタイプだ。


 彼の姿を探し……見つけた!


「おはようございます。隣の席、いいですか?」

「ええ、どうぞ」


 私が声をかけると、ジャレッドは眩しそうに私を見て快諾した。

 そして実ににこやかに微笑んだ。


 そこからはゲームをプレイしていた時の記憶を思い出し、ジャレッドとの会話を進める。彼がどんな会話を好み、どんなタイプの女子が好きなのか。それはゲームのプレイヤーであれば分かる情報。それを実践していけば、自ずとジャレッドの好感度が上がると分かっていた。


 そう考えると。


 茜に感化され、ゲームをプレイしていて良かったと思う。もしプレイしていなかったら、この堅物インテリ令息を私が落とすなんて……無理だったのでは?


 ともかく入学式から一週間経ったが、ジャレッドの私への好感度は、ぐんぐん上昇していると思う。


 よって次に私がするべきこと。

 それは悪役令嬢と仲良くなることだ。


 悪役令嬢、その名はエマ・リリー・キャンデル。

 シルバーブロンドの美しい巻き髪。

 アメシストのような瞳をしている。

 スタイルはもう抜群!


 ヒロインと違い、大人っぽい美少女だ。


 ゲームでヒロインと悪役令嬢が接点を持つのは……。

 悪役令嬢がヒロインへ嫌がらせを始めてからだ。


 ジャレッドが、悪役令嬢であるエマと婚約するのは入学後。

 いわゆる政略結婚のための婚約だ。

 でもヒロインであるアナは、ジャレッドを攻略するため、彼と仲良くする。

 当然だが、それを快く思わないエマから嫌がらせを受けるわけだ。


 嫌がらせから接点をもっても、仲良くなれるはずがない!


 というわけで。


 こちらからエマに話しかけてみることにした。


 ジャレッドが私にかなり夢中になっているので、なかなかエマに話しかけるタイミングが持てないが……。


 魔法薬学の授業の後、日直だったエマは、ワゴン車で薬草や薬剤を保管室へ戻しに行こうとしている。そこで見つけたのだ。返却し忘れている粉末の薬剤が入った茶色の瓶を!


 しかもジャレッドは教師に呼ばれ、そばにいない。


 チャンス到来とばかりに、茶色の瓶を手にエマを追った。


 ◇


 エマと会話をした私は……衝撃を受けていた。


 なぜなら。


 返却し忘れの薬があると声をかけてから、彼女が保管室へ行くのに同行できることになった。そこで会話をしたのだけど……。


「そういえばキャンデル伯爵令嬢は、好きな食べ物はなんですか?」


 私がそう尋ねると、最初は「私が好きな食べ物は……季節ごとのタルトでしょうか。今ですとイチジクのタルト、マスカットのタルトが美味しいですよね」と答えた。


 この世界の令嬢が好むスイーツが好きと答えたのだ。


 会話を繋ぐため「スイーツがお好きなんですか」と確認したところ……。


「はい。ですがラーメンや餃子も……ハッ、失礼しました。言い間違えました!」


 もうこの時は心臓が大きく鼓動した。

 ラーメン、餃子!

 思い出すと無性に食べたくなる!


 この西洋風の乙女ゲームの世界には、存在しない食べ物だった。

 それを食べたいと言った後、失言したと言い出したのだ。


 間違いない。


 悪役令嬢のエマもまた、転生者だ。


 そこからはジャレッドの好感度を上げながら、エマを注意深く観察することになる。


 観察して私は……リベルタスにこう報告することになった。


「秀俊、聞いて! 茜がいたの!」

「!? 茜がいた!? どこに!?」


 そこで悪役令嬢エマが、茜に違いないと話すことになる。

 エマの言動、癖、ふと見せる表情。

 それは姿こそ違えど、茜だった。


 これはもう母親の勘。

 でも間違いない。

 だって茜は、この私がお腹を痛め産んだ子なのだ。

 私の分身のようなもの。

 見間違えるはずがなかった。


「本当に、本当に、茜なのか!?」


「ええ、そうよ。あれは茜よ。まさか同い年で転生するとは思わなかったわ。でも三人一緒に事故に遭って、命を落としているのよ。それであなたと私だけが、茜がプレイしていた乙女ゲームの世界に、転生するわけないじゃない!」


「まあ、そう言われるとそうだな」


「それに乙女ゲームの主要な女性キャラは、ヒロインと悪役令嬢なのよ。なぜ私がヒロインかは分からないけど、茜が転生するなら、悪役令嬢で納得できるもの」


 すると秀俊……リベルタスは、そこで首を傾げる。


「自分は……どうして主要キャラじゃないんだ? 男性の主要キャラは、攻略対象と言われる奴らだろう? 今の自分は……モブじゃないか?」


「それは……そんなこと神様の采配だから、分からないわ。でもあなたは“ラブマジ”をプレイしていなかったし、部外者みたいものよ。それでいきなりスパダリな攻略対象に転生できるわけがないのでは?」


「なるほど。それは……納得できるな。しかし。スパダリな攻略対象……。本当にそうなのか?」


 リベルタスが訝るのも当然だ。

 攻略対象である王太子セシリオ・レグルス・エール、隣国の第二皇子であるヴェルナー・フォン・ホルス。この二人は確かにゲーム通りのスパダリだった。


 だがジャレッドは……。


 茜……悪役令嬢であるエマとの婚約が決まってから、なんだかおかしいのだ。

お読みいただき、ありがとうございます!

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