50:ダチョウをだせよ
「なっ……!」
その場にいる誰かが、零してしまったのだろう。
たった一つの音でしかなかったが、その者の。いやその場にいるほとんどの生者が抱いていた感情を、驚愕を表していた。
「あ~ぶなぃ。いや、ほんと。仕込んでなかったら消し飛ばされちゃってましたぁ。」
そう話す、死霊術師の声が"近い"。
アンデッド化した獣王を完全に消し飛ばしていたはずの光が掻き消え、ようやく事態がつかめて来る。
本来ならそこには何も残るはずがなかった。
けれど、人影。しかも獣王のものよりもかなり小さいもの。いつの間にか死霊術師である彼女がいた場所に獣王がいて、獣王がいた場所に死霊術師はいる。場所の、入れ替えである。
「置換魔法だっけ、仕込んどいて正解でしたよぉ……。確かにちょっと痛かったけど、"神の光"は私には効かないですよねぇ? ほら、アンデッド触ってると、どうしてもそっち方面の対策しちゃうじゃん? それを自分に施さないほど馬鹿じゃないんですぅ。」
まぁかなり魔力消費させられちゃったけど。そう言いながら、配下のアンデッドを一体絞り捩じ切り、自身の魔力へと変換する彼女。彼女は死霊術師ではあるが、人間である。アンデッドなどの負の存在に対して特攻を持つ聖属性の利点は反映されない。"神の光"と茶化しながら、彼女は楽しそうに嗤う。
(ほんとは防御兼緊急脱出用でしたけどぉ……、まぁ後で仕込みなおしましょうかぁ。)
彼女が使った魔法は二つ、獣王と自身の位置を入れ替える魔法と、自身の持つ魔力と外部から来るダメージを相殺する魔法。前者は獣王の体内に魔法陣を書き込みあらかじめいつでも起動できるようにしておいた代物。後者はあのダチョウのような身体能力お化けと相対した時、時間を稼ぐために開発したもの。
両者ともに非常に魔力消費が多く、開発者の彼女ですら同時使用は難しいはずだが……。そもそも死霊術師は"一人ではない"。
レイスほどの魔力を持っていれば欠伸しながら連発も可能だが、彼女はそこまで化け物ではない。単純な魔力量だけで言えばエルフのアメリアと同等程度、獣王などと比べれば格段に低い。しかしながらその不利を外部供給によって解決する。そう、魔力タンクだ。
アンデッドを改造し、保有する魔力を死霊術師である彼女と同等のものへと変質させる。彼女が保有する"ペット"すべてに施されている仕掛けであり、彼女は配下が存在する限り何度も魔力の回復が可能であった。
「それで? 次は何をみせてくれるんですかぁ?」
彼女は嗤いながらそう言う。それは勝利が掌の上にある者特有の笑み、余裕の笑みだ。
しかしながら、その笑みは決して慢心の表れではない。事実ナガン側に勝ち筋はもうなかった。
そもそもあそこで獣王を倒せたとしても、未だ彼女には数多くの配下が控えている。赤騎士とほぼ同等と思われるデュラハンたちが6体、この場に敷かれている結界の効果を相殺しているため攻撃が出来ないだろうがリッチが12体。それ以外にも多数のアンデッド、軍師さえいればまだ戦えるかもしれないが、赤騎士だけではどう頑張ったとしてもデュラハン2体を抑えるので精いっぱい。
赤騎士以外にも戦力がいない訳ではないが、その戦力ができることと言えば肉壁になるぐらい。ほんの少しの時間ですら稼げるか怪しかった。獣王を倒せていてもそんな状態なのだ。"この場"での、勝ち筋は、もうない。
敵戦力の消耗と言えば聞こえはいいが、削れたのは直接的な戦力にはかかわりがない魔力タンクのみ。戦果というにはあまりにも少ない。
自身の失策に歯噛みしながらも未だ剣を強く握りしめながら構えを解かない赤騎士。そんな彼女の肩に、後ろから手が置かれる。
"陛下"、この国の国王という役を担っている男だった。
彼の眼を見、彼女はゆっくりと剣を下ろす。
「あら、もうおしまい?」
「あぁ、これ以上打てる手はなさそう故な。……降伏しよう。」
"王"は、その役目に恥じぬよう高らかに声を上げる。
しかし彼がほんの少し震えているのを見逃す死霊術師ではなかった。
国の王を恐怖させている、という事実は彼女は自身の夢に向かってまた一歩前に進んだことを実感させる。脳裏に焼き付く夢見た"最強"、それに向けて彼女は着実に前へと進んでいる。獣王という駒を手に入れたこと、部分的にとは言えど軍師に頭脳戦で勝利したこと、次の布石へとつながる王の確保に成功したこと。
喜びを隠しながら、彼女は言葉を紡ぐ。
「えぇ、えぇ。私そういう潔いの大好きですぅ。もちろん"命だけ"は助けてあげますよぉ。でも、色々制限させて貰いますからねぇ?」
彼女は背後にいたアンデッドの一体に指示を出し、生前持っていた『異能』を行使させる。種族名"腐肉人形"になってしまった彼が持つ異能は、【分身】。コスト、寿命を支払うことで自身の体を能力の低減なく生成することが出来る力。
本来であれば寿命がない死者にコストを払うことは出来ないが、彼は現在アンデッド。死んでいるのに生きているという矛盾を抱える彼は、魔力がある限り生き続ける。つまり寿命は実質無限、無制限で分身を生み出すことが可能となっていた。
死霊術師が墓から掘り出した自慢のペットである。
「"ドール"? 全員の武装解除と、この王宮の索敵をしてくださいなぁ? "軍師"が集めた情報、少しでも欲しいですからねぇ。……あとそこの王様と赤騎士。こっちに連れて来て。」
「……カシコマリ。」
そう言った彼は、即座に行動を開始する。軍師の台本に従う兵士たちは、アンデッドに全く抵抗せず武装解除に応じ、部屋の隅に集められた。玉座があった場所から次々と分身体が送り出されていくのを眺めながら、彼女は自身の前に"人形"によって連れてこられた二人の男女を跪かせる。
「さて、とりあえず王は確保した訳ですしぃ……。とりあえず、軍師を呼んでもらいましょうかぁ。」
「……彼を、か。」
「えぇ、えぇ。私の計画にぃ、彼の力が必要なんですよぉ。あ、もちろん彼とはちゃ~んと契約。結ぶつもりですよぉ?」
彼女はそう言いながら、アンデッドに何枚かの紙を持ってこさせる。
鉄製の盆に乗せて運ばれてきたそれは、契約書。しかも魔法的な"縛り"が付与されているものだ。ダチョウのレイスと幼女王が結んだ契約とはまた別の、『契約を反故にした場合、ペナルティが発生する』代物である。頭がおかしいレベルの魔力を持っていたり、こういった縛りに対して抵抗を持つ存在以外に対して、絶対的な強制力を持つものだった。
「奴隷契約とかで使われるものですがぁ、"指輪"よりもこっちの方が安心でしょう?」
彼女の目的は、最強のアンデッドを作り上げる事。そのためには特記戦力級の素体や、大勢の者の死によって巻き起こる膨大な負の力が必要である。それを手っ取り早く作り上げるのが、戦争だ。彼女の目的は人間至上主義という厄介な思想を抱え、同時に王が拡大政策に積極的であるナガン王国を裏から支配し、この大陸で戦火を更に広げてやろうという魂胆である。
専守防衛の方針を掲げるヒード王国などでは違和感を持たれてしまう、しかし好戦的なナガンであればいつも通り。そして"軍師"の知能さえあれば不可能ではないと、彼女は考えていた。
「王である貴方と、国民の命は私が握っていますぅ。私が貴方方に手を出さない代わりに、"軍師"は私の計画に協力する。そちらとしても悪い話ではないでしょう? ……あぁ、破ったら。そうですねぇ……。私は『自死』。彼は『自分の手で私が指名した者を殺す』。なんてどうでしょぉ? お話、聞きたくなるような提案じゃないですぅ?」
事実、軍師がその様な状況に陥った場合。どれだけ周りに反対されたとしても受け入れていただろう。事実彼は自分が仕える王を敬愛していたし、ナガンの民を愛していた。自分の国が生き残る可能性が少しでも高い方に、彼は身を投じていた事だろう。
「ま、その前にぃ。貴方たちの身柄をどうにかしないとですからねぇ。普通なら軍師と同じように"契約"をしちゃうんですがぁ……」
彼女がそう言おうとした瞬間、先ほど王宮内に放った"ドール"から、通信が届く。
ナガンが開発した長距離通信の技術は彼女も手に入れており、思考を残した個体にはその魔道具を体内に仕込ませていた。軍師や諜報員たちが使うものよりも幾分か劣化しているが、同じ建物内での通話は難なくできる。
『ゴホウコク、モクヒョウ、ハッケン、デキズ。』
「……ちゃんと探しましたかぁ?」
『サガシタ、デモナイ。ナニモ。』
片言人形が探していたものは、軍師が集めた資料。各国に派遣した諜報員たちが集め、その情報を軍師自身が精査した秘密文書。各国の特記戦力や統治者の情報を始め、彼が策略を練る際に参考としているはずの情報源。流石の軍師と言えどこの大陸のみならず、北大陸の覇者である帝国の情報を含めた全てを覚えておくことは難しい。故に何かしらのものがあると思っていたし、諜報用のネズミが王宮内を調査していた時。彼はその様な文書を作っていた。
「仕方ないですねぇ。少し順番を変えましょうか。……デュラハンたち? こっちへ。」
少し残念そうにした彼女であったが、見つけられないものは仕方がない。彼女は自身の作成したアンデッドの能力を信用していたし、軍師の用心深さやこの国の人間の練度の高さも理解していた。私が王宮へと攻め込んだ瞬間、即座に文書などを削除した可能性があってもおかしくない。
故に、覚えている者に聞くことにする。
他の兵たちを監視しながら、主人の周囲を警戒していたデュラハンたちが四体彼女の元まで近づき、前に無理矢理跪かされていた二人の体をより強固に固定する。腐肉人形二体と、首無し騎士二体。準特記戦力である赤騎士相手ならばまだあり得る拘束であったが、常人である"陛下"に対してはいささか過剰である。
「死霊術師はねぇ、どうしても死体を弄らないといけないんですよぉ。確かにそのまま死体を活用することも出来るんですけど、最適化するのにはやっぱり触って確かめて、切り開いて改造する。これしか道がないんですぅ。まぁそれを繰り返していると、自然と人体への知識も詳しくなっていって……。」
「…………。」
「あれ? 興味ないですぅ? まぁ話しますけど。それで、結局行き詰まるのが脳。頭なんですよねぇ、人の思考。魔力操作、多分それ以外にも色々司ってる器官。そりゃ複雑なのは仕方ないですけどぉ、ちょ~っと難しすぎるんですよねぇ。何回も開いて、弄って、使い物にならなくなっちゃいました。けれどぉ……、中身を。記憶を見るってのは出来ちゃったんですよねぇ?」
そう言いながら、彼女は魔法陣を展開する。そして、その指で描くのは円。身動きがとれぬ二人の脳天に現れるのは、真っ赤なヘイロー。天使の輪だ。そんな光輪から彼女の手に伸びるのは、ドス黒い魔力の棒、脳を弄り、記憶を閲覧するための魔法だった。
「あ、動かないでくださいねぇ? うるさいのはイヤなんで麻酔してあげますけど、脳はまだわからないことばかりですからぁ。変に弄っちゃうと廃人になっちゃいますので、じぃ~っとしていてくださいねぇ?」
流れるような手つきで緑色の薬液を"王"へと注入し、記憶の閲覧を開始する。非常に手慣れた手つきでの作業であるが、その技術を得るのにどれだけの人間が犠牲になったのだろうか。そんなことを何も気にしないような顔で、死霊術師はその眼前に青い画面のようなものを現出させ、記憶の閲覧を始めていく。
そして、それが進むごとに、顔色が悪くなっていく。
一通り見終わった後、彼女は"王"の魔法を解除した。
◇◆◇◆◇
「さて、そろそろ……。あぁ通信ですか。」
ナガンから遠く離れた場所、獣王国にて軍師は通信を受ける。
「ご無沙汰しております、"陛下"。」
『それほど"ご無沙汰"ではないがな。それで? そっちの戦況はどうだ。』
「えぇ、順調です。」
そう言いながら彼は、ダチョウたちが暴れまわる戦場へと目を向ける。すでに戦場は彼の手から離れており、現場で指揮するマティルデや適宜修正を入れるレイスによって完全に戦況はこちらへと傾いていた。軍師であればダチョウの力を借りず同様の結果を齎すことが可能であったが、それだと政治的にまずい。
ナガンとヒードと獣王国、そしてダチョウの四者によって何かを成功に導く。その過程が大事だと彼は判断していた。何かを成すことで仲間意識が生まれ、意識改革が行われていく。今後どのような統治体系が取られていくのかは複数の可能性が考えられるが、ナガン王国が獣王国での利権に多く絡んでいくことは確定事項である。
不要な軋轢は不利益を産む、こういった小さな積み重ねが案外バカにできないが故に、彼は指揮を放棄し彼女たちに任せていた。
「それで陛下は、大丈夫ですか?」
『あぁ、お前のおかげで問題なく『王都を脱出済み』だ。……"影武者"の奴には悪いことをしたな。』
「陛下がお気になさることではありませんよ。むしろようやく仕事が来たと張り切っておられましたから。」
『ふっ、そうか。』
軍師の耳に、楽しそうに笑う王の声が聞こえてくる。本来の王の性格であれば、自身が守るはずの民を置いて都市から脱出するなど絶対に選ばない。しかしながら王と軍師は、年来の友。度重なる説得と、王から軍師への信頼。王宮に残した者たちの脱出を確約することで、王は"死霊術師"が来る前に王都から脱出を果たしていた。
つまり現在あの場にいるのは、ただのそっくりさん。
赤騎士が若干ため口を使っていたのも、相手がただのナガン国王に似ていて、演技が得意なおじさんだったからである。
『にしても、敵の技術を流用してしまうとは、な。』
「えぇ、転移の魔法陣。非常に出来が良かったのでコピーさせて頂きました。秘蔵の魔石を大量に使用することになってしまいましたが……、各人が任意のタイミングで城から防壁の外に脱出可能。必要経費です。そして王宮内に対象者の魔力反応が無くなった瞬間に、"牢獄"は起動します。」
王宮への仕掛け。それは現在彼女がいる謁見の間を完全に封鎖し、密室化するもの。そして天井から高密度の聖水を滝のように放出することですべてを洗い流してしまう。もちろん獣王対策も十全、地下道では文字通り吹き飛ばされてしまったが、それも対策済みだ。
「かなり資金を投じ、財務の方からはかなり怒られてしまいましたが……。ようやく実戦投入です。」
現在あの場には対アンデッド用の結界が施されている。しかしながら、それは"ブラフ"に過ぎない。
以前から軍師は、『こんなこともあろうかと』王宮が王都の中心部にあることを利用し、王都全体を巨大な魔法陣と見立てたトラップを用意していた。どんな敵にも対処できるように汎用性の高いモノにはなっていたが、大きさが王都一個分の魔法陣だ。汎用性を高め威力を抑えたとしても、獣王程度どうにでもなる。もちろんそれよりも弱い、他のアンデッドも一網打尽だ。
つまり、王宮は牢獄にして処刑場。そこに到着した時点で、彼女の敗北は決まっていたのだ。
「まぁ生き残られたとしても、まだ用意はあります。その場合はお手数ですが……。」
『あぁ、ダチョウの長、"レイス"殿との面会だろう? ふっ! お前の頼みだ! いくらでも卑屈に頼み込んで見せようぞ!』
「いやそこまでは望んでないですからね?」
"牢獄"から彼女が逃げ延びた場合、アンデッドが何らかの対策によって生き残った場合、そして無傷だった場合。軍師の脳内にはほぼすべての可能性を想定し、対応策が用意されていた。ナガン王はその中で一番気に入った"ダチョウに王都奪還の手伝いをしてもらう"策を例に挙げ、『デコを地面にこすりつけて頼んでやろう』と笑いながらそう言い、突っ込まれる。
二人にとっては昔から、それこそ彼がまだ王太子であり、軍師がただの流民の一人であったころのように会話は進む。当時の王、先代ナガン王は人間種の保護を強く行っていた。当時ですらかなり珍しかった迫害された者の保護は勿論、何かしらの事故で流れ着いてしまった流民の受け入れも先王は行っていた。軍師は、その後者に当たる。
当時王太子であったナガン王は、異国からやってきた違う文化を持つ民のことに大変興味を持ち、毎日城を抜け出し軍師たちの元へとやって来ていた。年齢が近く、また似たような性質を持っていた彼らはすぐに意気投合し、代えがたい友へとなっていた。軍師がナガンに居続け、同時にこの国を守ろうとする一番の理由、それが友であった。
「っと、アレは……。アンデッドの自然発生でしょうか。かなり強大なものが生まれようとしてますね。」
『む! つまりレイス殿の出番か!? な、なあ軍師よ? 今からそっち行って間に合うか?』
「いや馬車で何日掛かると思っているのですか。」
『いや、それはこう。あの転移魔法陣で。』
「あれはまだ使い捨てですし、詳細が暗号化されてたのでそんな直ぐの複製は無理ですよ……。そもそも動かす魔力が足りませんし。我慢してください。」
『ぬぅ、とても残念だ。』
◇◆◇◆◇
「なる、ほど。なる、ほど……。『魔力閂』」
死霊術師は即座に魔法を起動し、前にいる二人の魔力。そして懐に隠しているだろう転移具の魔力をせき止める。魔力という物はそこにあるだけでは何も起きない、流し、動かすことで初めて力を発揮する。この者たちを何もさせずに殺すことは可能、けれどその選択が本当に正しいのか彼女は即座に判断することが出来なかった。故に、時間を稼いだ形になる。
(全て相手の掌だった。)
思考は回る、その大部分を示すのはどうやって生き残るか。どうやって相手の策から抜け出すか。
この"影武者"の記憶は部分的に穴がある。軍師によって必要以上の情報は伝えられていない。故にその穴を自身の思考で埋めなければいけない。眼前の者たちに動揺が悟られないように振舞いながら、脳内で配下のアンデッド。【分身】の異能を持つ者へと指示を出す。
(おい。)
『ナンデショウカ。』
(今から座標を送る、全て解除しろ。それと何か見つけたら逐一報告を。)
『カシコマリ。』
まずはこの城に施された仕掛けを排除しなければならない。聖水の対処は可能ではあるが、何が控えているのかは解らない以上、魔力の消費は出来るだけ控えたい。同時にどんな些細なものでもいい。情報が必要だった。
「ま。確かに想定の範囲外でしたけど、十分対応可能ですねぇ? いなければ探せばいいだけですぅ。じゃ、"影武者"さんは放って置いてぇ、次は赤騎士さんの方もみましょうねぇ?」
感情を悟られぬように表情を意識し、体内の異常を無理矢理魔力で制御する。未だ自身は軍師と対等、むしろ上回っているという風に見せつけながら、赤騎士の記憶を覗く。一人の情報だけでは未だ頼りない、複数人からの視点が必要だった。
(……ほぼ、似たような情報ですね。あと、この子軍師に気が有ったんだ……、いやこれまだ自覚してない奴ですか? おもしろ。というかこの"ダチョウ"。…………『高原』?)
〇今回のナガン王都防衛戦の簡易チャート
死霊術師、各地に隠れ家を設置
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ナガンが戦争を起こす気でいることを察知し、ナガンに拠点を置く
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何かあった時のために予備も含め28か所設置
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獣王国がヒード王国を攻めたという情報を手に入れ現地へ
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獣王の死体を手に入れてウキウキ
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暗躍の準備を始める
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軍師アンデッドの大群と死霊術師の存在を認知
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ナガン王都での対応を任せるために赤騎士を帰還させる
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軍師、ダチョウたちと一緒に獣王国へ
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移動中に軍師、赤騎士から「変な施設見つけた」という報告を受ける
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即座に行動開始、王都の地図を広げ怪しいところを全てリストアップし、赤騎士に調べさせる
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赤騎士、全ての施設を発見し施設の情報を全て軍師に伝える
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報告を受け、相手が死霊術師であることを確信。対応策の準備を進める
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教会勢力(基本中立集団)と話を付け、国防に手を貸してもらう
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転移魔法陣や、魔力爆弾の対処を進める
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避難誘導や関係各所に話を伝え、対応の準備をさせる。王都事魔法陣も調整開始
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またこの時点でナガン王に話を通し、影武者の用意をさせる
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王宮にも罠や設備を設置し、機密保持のため情報の廃棄を開始
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同時に影武者に台本を渡し、対獣王のトラップも設置完了
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死霊術師、ナガン王都に到着
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軍師の"おもてなし"を楽しみながら、自分が有利に進んでいると思いながら行動
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終盤まで思い通りに行くが、最後の最後で作戦の肝であったナガン国王の確保に失敗したことを悟る
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