表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【重要】課長が目覚めたら異世界SF艦隊の提督になってた件です  作者: Edu
【3期目】おっさんが別の銀河の勢力と出会うようです
145/186

第145話【重要】別の銀河からの通信が来ていた件です

いつもお読みいただきありがとうございます。

いよいよ第三期開幕です ٩(ˊᗜˋ*)و

――共和国や帝国のある銀河はおおむね高速のリアクト機関搭載船であれば数か月程度で横断可能だ。しかし別の銀河となると少々話が変ってくる。

 

 この銀河から隣の銀河……ニブルヘイム星雲までは通常のリアクト機関ではどうしても数年単位でかかってしまう。そのため別の銀河探索というのは過去何度も試みられてきたが、いまだかつて成功したことはない、というのはこれまでの定説だった。


「しかしこの重力子通信でもたらされた通信はその方向などからみて明らかにニブルヘイム星雲からもたらされたものだ」

 ノートン元帥がこめかみを押さえながら言った。

 目の下には隈ができ、少し皺が増えたような気がする。

 かなり疲労しているようだった。


「なるほど……ところで私を呼び出したわけは……?」

 涼井はひさびさに統合幕僚本部にやってきていた。軍服ではなくスーツを着込んでいる。ノートン元帥の執務室の来客用ソファに座りコーヒーを飲んでいた。


 統合幕僚長に返り咲いたノートン元帥は先のロストフ連邦との戦役の後始末に追われ必死に働いていると聞いていた。


 涼井は体裁上のこともあったが共和国軍を離脱しているので今は正式には、天下無敵の無職30代男性だ。


 もちろん軍人恩給や、今は実質的に私物になってしまっているヘルメス・トレーディング社からの報酬があるので生活に困ることはない。むしろ官舎を出て惑星ゼウスにも拠点を持つか楽しく悩んでいたところだった。


「率直にいってスズハル君には軍に戻ってきてほしい」ノートン元帥は涼井の目を見据えて言った。

「それはそうでしょうね、現在の状況では」


 ロストフ連邦の爪痕はそこそこ大きく、占領された惑星も多かった。

 軍の再編成も必要なうえに第二銀河共和国を名乗る勢力まで出現している。


「戻ってきてくれる場合は元の役職である宇宙艦隊司令長官でも、宇宙軍幕僚長でも思いのままだ」

「大統領の意向はどうなります?」

大統領のオスカルはすでに国家反逆罪で追及を受けているしね。副大統領は行方不明。それゆえ現在は、限定的だが戒厳令マーシャルロー状態だよ、いまなら軍のことは私の一存で決定できる」

「それでは……」


 しばらくして涼井は統合幕僚本部を出た。ロビーでぴしっとスーツを着たロッテ―シャと数名の社員合流する。彼女たち元陸戦隊員は民間人としてではあったが銃を携帯して涼井の警護についていた。


 そのまま地上車に乗り込む。

 車にはバークも乗っていた。地上車は広く後部は数人が向かい合って座れるようになっていた。ハンドルはリリヤが握っている。


「それで元帥閣下の意向はいかがでしたか?」バークがたずねる。

「宇宙軍に戻ってこいという話だった」涼井は素直に答える。

「いろいろなオファーが来ていますな。帝国皇帝陛下からも家宰にならないか、という話もきておりますし。大統領選に出馬しないかという話もあるのでしょう?」

「うん……ありがたいことだね」

「それで……提督はどうなさるんですか?」


 涼井は眼鏡の位置をくぃっと直し、ニヤリと笑った。

「1つ……こういうポストを提案しておいた」

「その眼鏡のくぃっが久々すぎて萌えますね」

「ほう……提督、それはどういった……」


 リリヤの妄言を自動的に耳に入れない技術を身に着けたバークが問う。


「それは……」

 涼井の話を聞き、バークの 表情はゆるやかに驚きへと変化していった。


「なるほどスズハル君もなかなかよく考える……」

 ノートン元帥はすっかり人気が少なくなった執務室で涼井との会話を反芻していた。

 

 普段は健康的な生活を心がける彼も、さすがに最近は酒量が増えてきていた。執務室の戸棚にしまってある蒸留酒を取り出し、その琥珀色の液体をグラスに注ぎ、一気に呷る。


「確かにその方法なら色々な問題が解決するかもしれないな」 

 ノートン元帥は嬉しそうにくっくっと小さく笑い声をあげた。何週間かぶりかの純粋な笑顔だった。


――数日後、大統領選にノートン元帥が出馬することが公に告知された。

 世間は驚いたがすぐに納得した。


 ノートン元帥といえば(涼井の活躍に助けられてだが)、帝国との戦争においても粘り強く戦い、ロストフ連邦の戦役でも最後まで組織的に抵抗した偉大な軍人だ。ちょうど間も悪かったのだがリベラルな大統領となったオスカルがロストフ連邦の侵攻において全く役に立たなかったことも、保守的な大統領が求められる背景につながっていた。


 そして同時に、しかしひっそりとだがノートン元帥の選挙対策のメンバーとして、そして同時に選挙に集中するノートン元帥の代わりに、統合幕僚長にスズハル前宇宙艦隊司令長官が就任することが発表されたのだった。

今回から三期目開始です。

余談ですが「一期、二期」というのは会社の決算上の期をネタにしています。


更新情報は作者twitterなどでも公開しております。

お気軽にフォローください ٩(ˊᗜˋ*) ご感想などいただけるとありがたいです。

https://twitter.com/Edu79777140

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング参加中 ٩(ˊᗜˋ*)
小説家になろう 勝手にランキング

cont_access.php?citi_cont_id=479268077&s


更新情報はこちらでも公開しております。 お気軽にフォローください ٩(ˊᗜˋ*)
https://twitter.com/Edu79777140

【お知らせ】 いずみノベルズ様より6月に書籍化され第一巻発売中です。書下ろしの短編「銀の公女は笑わない」を書籍特典として書かせていただきました。関係各位に心から御礼申し上げます。

公式サイトはこちら
https://izuminovels.jp/isbn-9784844379652/

j2fm63utkjgrcvi6f4wt9jgulnjc_e35_xc_is_j
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ