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 鯨の内部から崩壊させてポニ達を奪いそして魔王と勇者が宿るヴァイスへと送ってた訳だけど、流石にただやられるだけの奴ではなかった。それを初めて少ししたら、なんかG-01の姿を模した様な存在が攻撃を仕掛けてきた。流石に内部で大規模な攻撃は出来ないって事だろう。

 それにポニの姿は戦闘向きじゃない。なにせ手足短くて胴体が長い。防御も攻撃もしづらい形だ。だからこっちを真似てきたんだろう。なにせあれもポニの集合体。ならその姿形だって自由自在だろう。


「つっ!」


 こっちの攻撃が当たっても、向こうは堅そうに見せて実は柔らかい。てか堅くも柔らかくも出来るみたい。見た目はほぼ同じように模倣してるの攻撃を受けた所を柔らかくしてこっちの腕とかを中に巻き込んで固定して、そうして逆にこっちに連打を浴びせてくる。


「きゃあああああああああああああああああああああああ!!」


 一回のその判断ミスのせいでかなりのダメージを受けた。しかもしかも――だ。関節部分になんか頭にとんがったアンテナみたいなのを生やしたポニ達が飛びついてきた。今もユニットは動いてる。次々とポニ子とかがその影響を広めてるのに、こいつらはその様子がない。


 頭のアンテナは介入対策なのかもしれない。関節部分にポニ達がはさまってるせいで身動きができない。そこにG-01を模倣したポニの集合体が迫る。


「ちょっ!? ピンチだよ! どっかに武器無い!? そうだ! こういうときは頭のバルカンを――」

『そんな物はありません』

「役立たずうううううううううううううううううううううう!!」


 なんで無いんだよ! 私のうっすい記憶にあるロボットにはあったよ。目の前まできたG-01の偽物はその腕を高速で回しだした。


「なにそれ! こっちにも無い機能実装しないでよ!!」


 そんな事を言っても無意味なのはわかってる。けど言わずには居られないじゃん。だってそれが今まさに私の……G-01の胸に突き刺さりそうなんだもん。


「ん!!」


 私は思わず目をぎゅっと閉じた。今まではG-01は私に安心感を与えてくれていた。バトルってても、私は安全だろうって思い。それこそ空獣ほどの相手でもないと……とか高をくくってたが、自分自身となると話は別だ。もちろ姿だけなのはわかってるけど、相手は世界そのものであるのも知ってる訳で……だからこそ、G-01の装甲さえも砕いて届きそうだっておもった。


『強大なエネルギー反応です』

「目の前の奴でしょ?」

『違います。二つのエネルギー反応があります」

「それって――」


 そんな報告の直後、この暗い空間が切り裂かれた。それはつまり、鯨の形をしてたポニの集合体がぶったぎられったって事だ。外の光がまぶしさを伝えてくる。けどそこはG-01と一体化してる今、直ぐに見える様になった。空には二つの存在が居た。


 それは多分……いやきっと……勇者と魔王の二人だと思う。

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