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 私は口内を切り離したユニットと共に奥にすすむ。吐き出されちゃ困るからね。とりあえずこれを胃の中にでも落としたい。いや、胃があるのかはしらないけどね。とりあえず口の中を進めばそのうちどっかにたどり着くでしょう。

 切り離したユニットは常に動いてる。そのせいなのか、それとも自分自身の攻撃を受けて苦しんでるからなのか、鯨の中は激しく動いてた。天井が落ちてくる時もある。


「うげ……」


 落ちてきたそれはポニだった。ドロドロの粘液みたいになってて、哀れな姿となって消えるかと思ったら、なんか消えない。そこかしこから、ポニが落ちてきたり、さらには吹き上がってたりと鯨の中はなかなかにカオスな状態だ。


 こっちに三つ来てて、多分一番早く到達してたとおもうけど、残りの二つの力の塊は勇者と魔王が入ったヴァイスの方へと向かってた。いくらあの実が超頑丈だとしても、流石にあの力に耐えられるとはおもえない。そもそもが壊すのに十分な力を鯨はわかってる筈だ。それなのに、壊せない攻撃なんてしないだろう。だからこそ、なんとかしないといけないわけだけど……


「ポニ子、こいつ乗っ取れない?」


 それが出来れば一番だ。なにせ三つの力の塊にもまだ耐えてるし、このまま死んで貰うと、魔王と勇者を助ける術がなくなってしまう。丁度弱ってる今なら、どうにかしてこいつを操ったり出来ないかなって思ってたり――


「ぽにぽー」

「流石に無理か……」


 幾ら弱ってたとしても、ポニ子が言うにはポニ子が影響を及ぼせる数を超過してるらしい。そもそもがこの鯨、一つの意思でまとまってるわけじゃないみたいな? ポニ達が集合したから、一つの意思の下に集ったんだと思ったけど、そうじゃないと言うことだ。ポニ子はあくまでポニ一人一人に干渉を出来る様だけど、その数には限りがあって、合体したポニがそれぞれに意思を持ってるこの鯨をどうにかするなんて事は不可能みたい。


 それこそスーパーポニとかになっててくれた方がポニ子でどうにか出来たかもしれない。


「ぽにぽ、ぽにぽ」

「えっそれって……でもそれしかないか……」


 ここなら、私はどうにか無事で入れる。でも二人は結局やられてしまう。それじゃあ今までの頑張りが意味なくなっちゃう。それを防ぐ為にポニ子が提案してきたそれは……サンクチュアリを甦生されつつ二人の体にそれを表す事だった。


 なにでも、サンクチュアリを保持してる存在は特別らしい。そんなことはAIもいってた。攻撃を止める事とかが出来るわけじゃないが、その世界にとって特別な存在らしいサンクチュアリ保持者は世界への不都合が軽減されるとか。


 G-01でもあの力はどうにもできない。なら、二人にサンクチュアリを与えて、耐えて貰う確率に賭けるしかない!!


「所で、サンクチュアリって一人にしか発現しないとかじゃないの?」


 そこの所気になった。

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