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「知ってる? ブースターって飛ぶ為にあるんだよ?」

『別に飛ぶためだけではないですが?』

「なん……だと?」


 衝撃事実に打ち震える私。でも流石にブースターでどうするわけ? ちょっと私には想像できない。


『改良案を出します』


 そういったAIが画面にその設計図をだしてくる。ふむふむ……なるほど……わからん。そもそも私が設計図を読めると? ロケットを選んだのは形的に速そうだったからって理由ですがなにか!! そんな私がこんな何やら書き込まれた物を見て想像できる訳ないじゃん。


 横に二機のロケットがついてるとかなら、まだ想像しやすいけどさ、そんな改良案じゃないし。そもそもこれってG-01の見た目的に何も変わってないような? なんか背中部分がボコッと膨らんでる様に見えるけどね。


「よくわかんないけど、これでどうにか出来るんだよね?」

『はい』

「なら採用!」

『説明は?』

「いらないってか、そんな時間ある!?」


 既にかなり近くまで鯨の攻撃は迫ってる。既に攻撃を放って私が逃げてないからか、鯨は余裕を見せて空を泳いでた。あいつの鼻っ柱をへし折ってやりたい。私はAIが提案した設計図をG-01に適用させるべく、力を集める。再び下腹当たりが熱くなってくる。そしてブースターがある部分も熱を持ってる気がする。


 流石にG-01の全部を包んだ前の時よりも圧倒的にその改良は早く終わった。まあ長々と待ってる時間なんてないからね。


(背中側が重い……)


 まるで誰かを背負ってるかの様な感覚だ。実際どういう風に改良されたとか、私全然わかってない。成功してるかも謎だけど、そこら辺は設計図に不備が無い限り大丈夫だと思う。


「さあやるよ!!」


 私はブースターに点火するときの感覚で新たに背中についた何かを使う。すると一気に体が重くなった感覚がして、そしてそれがはじけた。背中の装置もギャギギャギャギャギャとけたたましい音をだしてた。そして気付くと周囲の緑がきえてた。


「おいおい、どういう原理!?」


 なんか消えたというか、枯れた感じに見える。瑞々しかったその力を吸ったのかな? でもそれにしてはエネルギーがめっちゃ増えた!! って言う感覚がない。アビスの時にはあったのに……それにここにはヴァイスがあるんだよ? いや、一応ヴァイスは瑞々しいままだ。どうやって判断して選別してるのかわからない。でもヴァイスがなくても、これだけの木々だよ? それなりの力は入ってきて良いはず。

 吸収したんじゃない? 


『それでこれになんの意味があったのでしょう?』

「さあね。けどこれで見晴らしは良くなったよ!」


 AIは私の意思をくんでくれただけで、ポニ子の声は聞こえてないみたいだからね。なんでこんな事をやる必要性があったのかわかってない。私もわかってないし。でもきっと意味はあるんだろう。見晴らし以外で。私は両腕に力をみなぎらせて鯨の攻撃を受け止める。


 このまま投げ飛ばしてやらあああああああ!! 

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