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「うーん」


 どんどんと色を抜かないといけないポニが増えてくると、不満に思うことが出てきた。それは手が足りないって事だ。どいつもこいつも直接触れてってなると最初は良かったが、今や効率が悪い。てか私の手……というか、G-01の腕は二本しかないのである。足りるわけない。


「なにかもっと一気に力を行き渡らせる手段はないかな? それか、そういう機能を作るか……」


 私はG-01の機能を検索しながらそう呟く。じっさい検索してそういう機能を見つけたとしても、解読するの大変なんだよね。だから作れるのなら……って思っちゃう。だって一回G-01のフォームを私は更新してる。なら……出来ない事ではないんでは? って思っちゃうよね。


 けど実際あのときは力が有り余ってて、なんか勝手に出来た感じなんだけど、色々と調べて見ると、フォームの所は項目が多すぎて、今解読するのは不可能みたいだ。『追加』とか『新規』とか『改造』を思い浮かべても、いくつもの項目が更にハイライトされるから、どれが当たりなのかわからない。

 ならもっと『力』を上手く使う方法を探す。今は触れた奴らしか変化出来ないけど、G-01のスペックならもっと効率よく出来る筈である。出来なければおかしい……てか出来てくださいって感じである。


「これかな? むむむむ」


 私はハイライトされた項目を脳細胞を使って解読する。それによるとどうやら、G-01の手には力を精密操作する機能があるらしい。それが何かはよくわからないが、どうやら私は力をなんとなくで出してただけらしい。だからこそ、触れた存在にしか力を伝達出来なかったということだ。


 私はG-01のその機能を意識する。G-01は優秀である。私がちゃんとそれを知って望めば、そこまで理解して無くても使ってくれる。もしかしたらいつかこの中途半端さのせいで痛い目を見るかも知れない。けどそれはきっと今じゃない……と思いたい。


 私はG-01の両腕を広げる。それは二本。更にその先の手の指を目一杯開く。これで十本。けど列を成す変な奴らは数え切れない位いる。まだまだ足りない。けどここから違う。私は進化する女である。画面に腕の構造が見える。

 そして変な文字で『ロック解除、解放』が踊る。指には穴があいていた。そしてそこに力を溜めてレーザーの様に出した。それは指の開閉で間隔を調整できる。まあ意思でも出来るけど……それは次の段階で使う事にする。だってまだまだ足りないんだもん。


 開いてた指の間隔を狭めて、レーザーのように出してた力を絡める。せっかく十には分裂してたのに何故再び二つに収束するのかと思うかもしれないが、ここからである。収束した力は厳密には二になってるわけじゃないのだ。私はその二つの力を前方に持って行って、そこで二つの力の塊をぶつけあう。するとバチバチと鳴りたてて、力が周囲に零れていく。それは雨の様に広がって、周囲に並んでたやや等へと流れ込んでいく。


「いやーいっぱい力が貯まっててよかったよ」


 いや、ほんと。アビスの目玉で力を乗算しててため込んでたのは正解だった。どんどんと並んでた奴らの色が染まってく。けど流石にここまでなると、私の力に染まったポニ以外が動き出した。


「「「ポニポーーーーーニーーーーー!!」」」


 こちらの声に対抗する様に、そんな大合唱を始める。そして奴らの体が輝きだした。すると空の方へと奴らの存在が集まっていく。一体何が? とか思ってると、緑色のポニ達が集まって大きな鯨になった。おいおい、こりゃあやべぇ。

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