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 何個か部屋を見てみてが。どこもかしこも魔法でその様相は部屋の中……とは思えないようなところばかりだった。なるほどね。

 魔法で拡張して色々と複雑な事をやって、建物の中でも息苦しくならないようになってるのかも。まあそれにしても……


(随分と物騒なところばっかりだったが)


 今までみてきた中では、一番滝のところがマシだったと思う。最初に見たところだけどさ、一番あそこがのどかだった。滝の音はリラックス効果とかあるだろうし、マイナスイオンとかも発生してるらしい。それに適度な日差しがあって、けど滝のそばではもっと体感温度は下がることは間違いなしで過ごしやすいはずだ。

 それに泳ぐことだってできそうだったし、遊ぶことだってできるよな。


 それに比べて……他の部屋はひどかった。周囲がめっちゃ熱い、炎がたぎってるような場所とか、それこそ外にはいくらでもあるような一面砂漠とか。あとは変な大きな植物が居たところもあった。グロテスクな植物だったからもしかしたら人を食ってるのかもしれない。


 いらなくなった子供をあの植物に食べさせてる……なんて嫌な想像が膨らむ。流石にないか? でも協会だからな……絶対にないとは言えない。


「一体なんのためにこんな部屋があるんだ?」

「確か、修行だと聞いたことがある気がします」

「修行か……」


 でも暑かったり気持ち悪かったりはあったが、寒いのなかったぞ。定番では? いや、この世界は基本暑い。暑い世界にいる人たちは寒い状況をあんまり想像できないのかもしれない。そもそも氷が一面を覆ってるなんて信じられないだろうしな。


 この世界、氷とかめっちゃ高いし。俺や魔王ならいくらでも氷くらい作り出せるが……流石にそんなことはやってないがな。いや、ジャルバジャルではやっててもおかしくないが。俺もジゼロワン殿の目もないからな。


「まともな部屋はないのか?」

「きっとあるはずです」


 そんな事を言って進んでると、前方から話し声が聞こえてきた。ずっと静かだったからな。多分魔法的な部屋からは音とか漏れることはきっとないんだろう。

 でもこれはそうじゃない−−ということは、きっと普通の部屋がこの先にある。


「わかるか?」

「はい。兄様が見えます」

「姉の方は?」

「どうやらここには男子だけが集まってる見たいです」

「そうみたいだな」


 一緒に居てくれたらありがたかったんだが……途中で俺が王様の子供達を確保してるとバレると、人質にされる恐れあるしな。


 男の子たちは、だだっ広い教室で何かに向かってる。それは砂が積み上げられてる何か。一人一人の前にそれはあって、それに手をかざして何かしてる。


「何をやってるのでしょうか?」

「魔力の流れを感じるから、多分魔法の訓練か何かだろうな」


 そう言ってると、プライムの兄であるやつの砂が浮き上がった。するとその瞬間、周囲がワッと沸いた。むむむ……注目浴びてるな。どうやって秘密裏に接触するか悩ましい。

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