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 朝が来た。結局、ペニーニャイアンが動きだすこともなく、教会が刺客を送ってくることもなかった。ジゼロワン殿との話に途中で魔王が絡んできて、うるさくなったのは予想外だったが、まあ久々に盛り上がった感じで朝がきた。でも気になることも言ってた。


(魔王が言うには、最近砂獣の数が増えてるとか……)


 何かが原因なのか、それともこの時期はそうなのか……わからないが王様に聞いてみてもいいかもしれない。せっかくこの世界の最高権力者のいる場所にいるんだからな。

 まあおかげで、魔王は暴れまわってるらしい。あいつが暴れまわってるなら、安泰だろう。外に意識を向けずに、中の発展だけに気を向けてればいいんだからあいつは勝手にやってればいいと思う。


「あっ……あああああ」

「なんだ?」


 宵が明けたと思ったら、なんかピローネが苦しみだした。口から洩れるものに、なんか緑色の血も交じってる。なんかまずそうだ。


「これって……ダメージをうけてるのか?」


 何もやってないはずだが……まさか時間で自滅するとか? 確かにピローネは急激な変化をした。あれはどう考えても無理してたと思う。ならその無理が今更きたということかもしれない。


「回復魔法とか効くか?」


 とりあえず回復魔法を使ってみた。けど逆になんか『ぎゃああああ』という雄たけびを上げただけだった。どうやら回復魔法は逆効果らしい。


「まあ属性的に闇っぽいしな……闇……か」


 そこで俺は気づいた。何がピローネにダメージを与えてるのか。ピローネの属性が闇によってるとしたら、そして特殊な体の変化と合わせてみたとき……一つの答えが導き出る。


「日の光か」


 宵が明けたことで、燦燦とした光が窓から差し込んでる。そしてそれがピローネへと降り注いでいるんだ。多分それがピローネへとダメージを与えてるんだろう。砂獣とかになったのか? とかおもったが、砂獣は昼間でも活動してる。となるとピローネはもっと別の者になってるらしい。

 まあまだ普通に会話できるしな。砂獣ではないか。


「よっと」


 とりあえずピローネを日が当たらないところへと移動させた。それによってダメージはなくなったみたいだ。


「これって昼間は動けなくなってるってことだよな?」


 もしかしたらピローネは宵にも寝なくなってる? だってそうでないと、活動時間めっちゃ短いぞ。宵が始まるまでの二・三時間くらいしかピローネは活動できないじゃん。

 確かにピローネはめっちゃ強くなったが、それってどうなの? 動ける時間がめっちゃ限定されてるって使い勝手的によくないぞ。もしかしたらこういう存在の活動時間の克服を教会はしてるのかもしれないけどな。


 やっぱりここはペニーニャイアンに色々と聞くべきだろう。本当なら、王様の前で……とも思ったが……俺は床に転がってるペニーニャイアンに近寄ってその背中に手を置いた。そして内部の力の流れに干渉して、強制的にペニーニャイアンを起こした。


「ぺけ!?」


 なんか起きた瞬間、ペニーニャイアンが変な事を上げた。ちょっと刺激が強すぎたか?

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