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「ぐおおおおおおおおおおお!? これが別の力か……くははは! いい、心地良いぞ!!」


 体中の穴と言う穴から汚い物を出しながら魔王はそんな事を言ってる。煩わしくなったのか、その服の存在を消してもうスッポンポンである。止めてくれないかな? 私乙女なんだけど……まああいつは私の正体しらないけど。

 でもやっぱりそういうマゾッ毛あるよねあいつ。なにせ苦しみながら、それを楽しんでる。


「あれってどういう状況?」

『力の反作用でしょう。力を取り込むと言うのは、大きな器が必要なのです。ちなみに器とは体の事ではありません』

「ふーん」


 よくわからない。体の大きさが関係あるなら、G-01が色々な力を物に出来るのも納得だったんだけど……器とはG-01に組み込まれた謎のシステムって事? まだまたG-01の事ほんの一部しか知れてないからね。力の返還は勝手にやってくれてるし、今はそれで良いかなって感じだし。もしも魔王自身がそれをやれる様に成ったら、どのくらい強くなるんだろうか? よくわからないが、そうなったらきっと勇者とのパワーバランスが崩れる気がするね。

 そうなると、厄介だ。


『あまり流し続けると死にますよ?』

「おっとっと」


 なんかちょっと放置してたら、魔王が自身の姿も保てなくなって、大人しくなってた。ヤバいねあれ。まともに体が機能してないみたい?


『アレはこちらの眷属です。こちらの力が必要以上に無くなれば、動けなくなるのは道理かと』

「つまりは都市核の力を中に入れすぎたって事ね」


 なら簡単じゃん。私は都市核の力の供給を止めて、こっちの力を魔王に流す。すると直ぐに魔王の痙攣は止まったし、割れかけてた体も見るからに元通りになっていく。


「まさに生殺与奪の権利を握ってるね」


 魔王が他の力を使える様に成ったらどうなるかと思ったけど、どうやら魔王は私の力しか受け付けないみたいな体になってるみたい。まあそうか……そういう存在となってるんだもんね。なら私に反旗を翻す……なんてことはなさそう。でも……この魔王が今のままで居るわけがないんだよね。


「存在が変化したりしないの?」

『それはあり得ません』


 ふーん。断言してくれるAIだけど……どうだろうか? 魔王の力に対する欲というのは凄い物がある。それにそういう予測って超えられて行く物じゃない? 断言される未来なんてないと思う。まあ大体は超えられる事はないと思うけど……こいつは魔王だからね。体とかなんやらを失ってもその魂は魔王のまま。


 魔王という強大な存在を、何者かもわかってない自分がずっと飼い続けられるはか謎だよね。

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