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「まずいかも?」


 私はそんな風につぶやく。だってあの神の代行者はちょっと触っただけであの銃を動作不良に陥らせた。あの銃だってそこらのアナログチックな銃じゃないよ。ボトルアクションとかマグナムとかさ、そんな原始的な構造で動いてるわけじゃない。

 いやある意味で原始的な方が動作不良には陥らなかったり? 複雑で構造的に最新……なのかはわかんないが、私が知ってる中ではあのアイの銃はとてもすごいテクノロジーで動いてる。だからこそそのテクノロジーが高いからこそ、ちょっとした何かがきっかけで動かなくなるってこともあるかもしれない。 

 だってとても高度なテクノロジーでうごいてるって事は精細だってことじゃない? なんとなくそんな気がする。いやでも待てよ。私は周囲をさっとみる。


 あのアイの銃よりももっとすごくて複雑怪奇な精鋭のテクノロジーで動いてるのがこのG-01である。そんなG-01をメンテナンス出来るのはこれまでなかった。外からどうにかする……なんて不可能だったんだ。でもG-01は何の問題もなく動いてる。それはなぜか。

 機械とかは絶対にメンテナンスが必要になるだろう。そういうものだと思ってる。けどもちろんだけどこのG-01はずっと放置されてた。別のもっと遅れてる世界にね。それで動くって……しかもそれから激しい戦闘を何度も経験してきた。

 それでもこの母船が手に入るまで持ってくれた。それはなぜか? このテクノロジーの塊であるG-01が持った理由……それは自己修復の機能があったからだ。それがあれば本格的なメンテナンスをしなくても、だましだましなんとかなるんだろう。

 じゃああの銃には自己修復がない? 確かにさすがにG-01ほどの自己修復機能はないだろう。でもそれでも最低減はあるはずだし、テクノロジーが高いだけあって、ウイルス系には強い。そこらへんやっぱり対策してあるのだ。でも……そんなあの銃も一瞬で故障した。それをテクノロジーの塊のようなアイが食らったらどうなるか? はっきり言って予想ができない。

 もしかしたらアイの人格モジュールとか、論理コアとか、そこらへんに影響がでる可能性だってある。もちろんそこまでの性能があるとは思えないけど……少なくとも一瞬では何重もして守ってるそこら辺の核にたどり着くなんて不可能だ。

 でも最悪というのは常に頭に入れておかないといけないでしょう。だから私はアイが手を出すよりも先にドローンを使おう……と思ったけど、それよりも先に勇者が動いてくれたようだ。


ザン! ザン!


 勇者が聖剣を使ってアイと神の代行者の間にはいった。なんか触れられた頬がちょっとテクスチャおかしくなってるが……


『やっぱり影響出てる……』


 私は一人そうつぶやく。でも勇者はちゃんと理性を保って動けてるようだ。

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