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『というわけです。彼女を本船に移しましょうポータルを用意するので少し待っててください』


 ドローンたちを使って本船へワープできるゲートを作る必要が出てきた。二人だけならね……既に色々と準備してるから「はいごーよん、さんにーいち」――とかで回収できるんだけど、新たな存在がある……となったら時空間移動の安定性を高める処置が必要だ。

 ほら、聞いたことないだろうか? ワープ元とワープ後のその人は、本当にその人なのか? みたいな問答。実際本人なのは確定してる。けどそんな話がまことしやか囁かれてのは、ワープみたいなそんなのが体に及ぼす影響のせいだ。

 そもそもがワープ中の体はどうなってるのか? とかである。ワープするためにはその空間で分解されて再び再構成されてるとか言われてた思う。そうなると、分解された時点でその人は死んでて、再構成されたのはその人ではない……みたいなことが囁かれるのはわかる。

 でもG-01を作った人たちはそこら辺の疑問は解決してるみたいだ。次元やら世界やら、そんなのを超える……としてもその事象は記憶されてる。アカシックレコード的なのがあるのか? と思うかもしれないが、そういうわけじゃない。


 いやもしかしたら多種多様な世界があるわけだし、世界を記録し続けてる世界――って奴があるのかもしれない。その世界には全ての世界の始まりから終わりまでを永遠に詰め込み続けてる……とかないとはいえない。

 でもG-01の中の情報ではそんなのはなかった。けどG-01を作った人たちは世界を渡り時空間だって移動できた。ワープとかの技術だって確率してるのは当然だろう。案外なにかの存在……というのは大きいらしい。

 なんのことやら……思うかもしれないが、私達は世界に取っては異物のような? いるだけでそんなものらしい。だから存在は影響を常に加えてるのだ。何もしてなくてもそれだけで……である。

 そういう影響をどうやらG-01を作った人たちは汲み取れるらしい。そういう技術がある。だから転送とかワープとかしても、その先の人物は本人なのである。まあそもそも初期はそれこそ完全に肉体が戻らない……とかあったとか? 

 怖すぎるよ。けど存在の情報とさらには魂の情報それらを掴むことで、今や転送やらワープやらは安全な移動手段として用いられてるんだとか。


 けどそれにはさっきも言ったように情報が必要だ。なので彼女、ウサギな彼女の情報得る必要がある。それも同時並行で進めていこう。


「少しごめんね」


 そういって勇者が彼女の髪の毛を引っこ抜いた。それをドローンに入れてくれて、細かく解析する。ドローンを使ってのゲートの建設にはそんなに時間はかからない。でもこの本船へのワープを安定させるのがね。

 私が頑張らないといけないのが大変だ。それまで何事も無ければいいが……


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