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鮮明になった画像から見えて来たもの……それは……


「うげっ……なにあれ?」


 あれが神? 私の中での神ってもっとこう……神々しくてさ、なんか思わずひれ伏したくなるような? そんなとても美しくてきれいな存在……というのが神の印象だ。実際ミレナパウスさんのところであった神は……まあ美しいっての置いといても、神々しくはあった。それは間違いない。

 なんか力の質がちょっと違うというか? あれが神の力なのかな? って思った。確かに強大なのは間違いない。だってそれが神の条件でもあるだろう。神とは強大な力を内包した存在だ。そうでないと神となり得ないし? その資格だってないだろう。それに世界に収まる程度の力ではだめだ。

 神はそれこそたった一人でも世界を壊せて、そして創造までできるような……そんな存在だ。まあけど色々と謎も多いのも確かではある。そんな強大なはずの神だって空獣にはなすすべがないようだしね。

 まあそれは今は関係ない。空獣は私がこのG-01でどうにかしないといけないような……そんな使命をこの身に宿してるんだから。あれも空獣と同じような世界の外の化物? メタリファーだって見方を変えたら化物ではある。


 見た目完全に化物だしね。時空間を司る概念的な存在でそれは高尚だったはずだけど、でも見た目だけなら本当に化物だったしね。だからもしかしたらあれもそういう存在の可能性はある。そのエネルギーは確かに強大だしね。まさかあれがそのまま神……なんて言わないでしょう。

 だってあれは……あれは……


「いや、ほんとなに?」


 見た目を表現するならおぞましい……が一番正しいだろう。どうやらあの世界は外からみたら、大きな氷のようになってる。氷の結晶とかじゃないよ。冷凍庫で作った氷である。そんな感じの世界に悍ましい何かがはりついてる。細長い手足と、骨が浮かんでみえるガリガリの胴体。まるで枯れ果てた老人のような体。

 でもその手足は異様に長くて……不気味だ。それが世界を包んでる。そしてその頭。それは真っ赤な毛がモサモサとしてる。そこだけボリューミーだ。勝手にゆらゆらしてるその毛。

 その奥に大量の目がチラチラと見えて不気味だ。あれだ……あの目は間違いようがないだろう。

 あの世界の雲が晴れたときに見えた目。それだった。あいつはきっとああやって世界に張り付いて、その目を必死に凝らして世界を凝視してるんだろう。


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