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「えっと……」
「こんにちはー!」
「ちょっと!」
ミレナパウスさんとリファーちゃんは私がみつけた大きなエネルギーの場所に向かった。そしてそこは大きな泉だった。とても大きな……対岸が見えないほどの泉だ。二人がそこでキャッキャウフフをしたらきっととても絵になる。
ちょっと水着でもだそうか? とか本気で考えた。だって湖畔は鏡のように穏やかで、空の青を映してる。そんなキラキラの中、美少女が二人で水遊びをしてたらどうなるか? 水面のきらめきが失われる? 乱れる? アホか!? といいたいね。美少女がキャッキャウフフすることでそこは楽園になるんだよ?
きれいだった場所が楽園にまで昇華されるのだ。それを喜ばないでどうするってことだよ。まあ実際、二人に水着を着せる……という思惑は成就することはなかった。だって……そしてなんか湖畔からでてきたからだ。
泉に近づいた二人。それで「綺麗」とか呟いてたミレナパウスさん。リファーちゃんはお魚がいないかなって透明度の高い水の中を血眼になってみてた。すると……だ。
プカっ――と湖畔に何かがでてきた。それはキラキラと光る卵……ではなく卵のようにプリプリとしてる頭だった。ようはハゲだ。そしてその頭が更に盛り上がって、2つの双眸がみえた。つまりは目だ。うん、ここまできたら、こいつらが人の顔をしてるとわかった。
でもまだ人の形をしてるかまではわからなかった。だって顔が人でももしかしたら体は魚かもしれない。そういうのが有る世界がここだ。
でも……彼等はどうやら人形ではあった。ゆっくりと泳いできて、そして岸近くになると、体を出して二本足で歩いてる事がわかった。体は緑色だ。そして服はきてない。ならば全て丸出し? そうなるとリファーちゃんの教育にもミレナパウスさんの目にも悪い。だって二人共純粋だし? みた感じ現れてる緑色の人たちは男性だ。ならば……だ。ならばあれをブランブランさせててもおかしくないじゃん。
そう思うだろう。けど大丈夫だった。なぜなら彼等は裸だけど裸じゃなかったからだ。彼等は甲羅を背負ってた。けどその甲羅は体の前半分をちゃんと硬質化してる部分で覆ってる。いわば鎧を着てるようなそんな感じになってたのだ。
まあそれらもっとこう……足もふとももまで守るとか腕も肩とかまで守るとかしてもいいとおもうけどね。
だってその鎧は脚と腕はすべてもろ出し状態だからだ。そして肌は緑色のスラッとした成人男性の集団……ちょっと危ない人達なのかな? とその姿からはみえる。やけに生足がきれいなのもその要因かもしれない。
わたしはそう思った。




