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 気持ちよさそうに大きくなったトビウオが空を昇っていく。ミレナパウスさんが生み出した風は下から上へと直上に上がってる。だから実際はその背に乗ってる二人は大変な筈……だってまっすぐにトビウオは昇ってるんだよ? 普通なら落ちないようにしっかりとその体にしがみついてないといけないだろう。

 けど二人ともそこまで大変そうではない。むしろミレナパウスさんなんかは海に触れてた時の方が大変そうだっだ。別にあれ以上落ちることないのにね。今の方が危なそうだけど……ミレナパウスさんはもう空中にはなれたのかもしれない。なにせ模擬戦闘で戦う時も空中戦はシミュレートしてた。けどそういえば水中戦はシミュレートしたことがなかったかもしれない。

 だからミレナパウスさんが水があんなに苦手……というのに気づかなかった。今回で発覚してよかったよ。これからはちゃんとミレナパウスさんが水を克服できるようにトレーニングに入れないとね。苦手はなるべく無くしてた方がいい。なにせ私たちは世界を渡ってるのだ。

 そして世界の形は千差万別。何が起きるのかわからない。そんな世界でもしも一人になってしまった時に生き延びれるかは、どれだけオールマイティな性能をしてるか? によると思う。特化型の方がいい! みたいな風潮がもしかしたらあるかもしれない。汎用性……なんてのは器用貧乏とか言われるのかもしれない。

 でも……実際何がおきるかわからない事態に対処できるのはそういう汎用性なのだ。器用貧乏いいじゃないか。実際ミレナパウスさんは肉体的には一番もろいが、魔法でなんでも出来る可能性がある。むしろ一番私たちの中で汎用性あるまである。


 だって勇者もアイも既に普通の肉体じゃなくサイボーグみたいなものだし? それはもう戻れない改造を施してるようなものだ。基礎スペックの違いで今は完全に勇者もアイもミレナパウスさんの完全上位互換みたいにはなってる。これから追いつけるか? も正直わかんない。

 けどミレナパウスさんは努力してる。自身の強みである魔法を伸ばし、肉体も鍛えて運動能力も上げようとしてる。リファーちゃんは既にスペック高いが、あの子は時空間系の力に偏ってるからね。汎用性……はある意味で一番ないといえる。完全特化型だ。でもその特化が凄まじいからそっち方面では追いつかれることはないだろう。


 とか色々とおもってると、海が螺旋を巻いて戻りつつある。そしてトビウオは……そのまま亀に突っ込んでいく。


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