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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第五十一話

子供達に良く見ておくように、と言ってから劉備は濾過装置に材料を入れていった。


「まずは小石を入れて………、次に木炭を入れて………、そして砂を入れて………、最後に布を置いて、これで完成だね。みんな、いきなり全部は覚えられて無いよね?覚えていてくれたら嬉しいんだけど…」


完成した設置型濾過装置の前でこのように子供達に言って尋ねた劉備。

この質問に子供達は、


「…うん、さすがにちょっと…」


「最初が小石で次が…砂だっけ?」


「違うよ、小石の次は木炭だよ?しっかり覚えないと」


と、このように言って劉備の質問に答えながら声を掛け合っていったので劉備は、


「うん、覚えてくれた人もまだ覚えられていない人も頑張って覚えようとしてくれて嬉しいよ。それじゃしっかり覚える為に今度は小さい濾過装置を作ってみよう。みんなが普段から持っておく用のやつをね」


と、言って子供達に話し掛けていったのである。

これに子供達は、


「…え?おいら達の分を?」


「本当に?」


「やった!玄ちゃん、早く作ろう!」


と、言って大喜びで小型濾過装置の作成を始めようと劉備に群がっていったのである。

そんな子供達に劉備は、


「はいはい、みんな、順番に作っていくから少し落ち着いてね?」


と、言って子供達を静かにさせると劉備は、


「それじゃまずは竹筒を取り出して…」


と、言って持ち運びサイズの濾過装置を作ろうとした劉備は完全にフリーズして動きを止めると簡雍や子供達に、


「…濾過装置を作るのに必要な竹筒が無い…」


と、言って涙を流したのである。

これに簡雍が、


「ええ…。ちょっと、どうするんだよ玄ちゃん…」


と、言って半分呆れながら劉備に尋ねたのであった。

今度は簡雍の問い掛けに劉備は、


「…とりあえず今私が持っている濾過装置をバラバラにしてそれをもう一度組み直します」


と、ここまで言ってみんなに聞かせると劉備は簡雍に目を向けると、


「なので憲兄ちゃんにはその間に竹筒を集めに行ってほしいんですけど、お願い出来ますか…?」


と、言って尋ねたのである。

これに簡雍は、


「…やっぱり俺になるのか…」


と、言って溜め息を吐いた後で、


「…わかった、それじゃ行ってくるよ。なるべく早く戻れるようにするけど、戻ってこない間はなんとか持たせてくれよ?」


と、言って竹筒を探しに行ったのである。

その様子を見た劉備は子供達に、


「それじゃやっていくわね?最初はこの中身を一度全部出して…と…」


と、言って持っている濾過装置の中を全て出していったのであった。

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