278食目、トトカルチョ
さぁ獣人国家アルカイナに着いてから、何やかんや3日が経った。
フォルスに部屋を借りながら、ケンゴに会う出来れば助ける計画を大まかに微調整しながら今はコロシアム入口付近にいる。
「これがコロシアムか。デカいなぁ」
3日間、怪しまれないよう翌日まで近付かなかった。参加者と観客の多さに目が回りそうである。
フォルスとタマモは顔を知られてるため、フォルスは赤い小鳥変身しタケヒコの肩に、タマモは白いキツネへ変身しカズトへと潜り込む手筈だったようだが、リンカが許さなかった。
その結果、白いキツネに変身したタマモは、リンカの腕に抱かれている。
「どうやら入るにはチケットが必要なようだが?」
「問題ない。人数分のチケットならここにある」
タケヒコが懐からジャーンと効果音が出そうな見せ方をして来た。席番号は連番となっており、7枚手元にある。
「7枚?多くないか?」
「当初は、姫さんとタマモさんも頭数に入れていたからな」
「そうすると、ライファンのチケットは用意してなかったのか?」
「シクシク、酷いにゃ」
「しょうがねぇだろ。ライファンがいるとは知らなかったんだから」
慌てるタケヒコだが、明らかにライファンは嘘泣きである。
「そういう事にしてやるにゃ」
「はぁまぁいい。このチケット高かったんだからな。いつもより値上がりしてて、入手するの大変だったんだからな」
「それは仕方ないのよ。最近はコロシアムの女王は出ていなかったし、相手も相手だから。コロシアムの歴史上、中々見れない好カードなのよ」
「うむ、今でも売れば一財産は稼げるであろうな」
そんなにプレミアチケツトになっていたのか。良く取れたとタケヒコを尊敬したくなる。
「早く入ろうぜ」
コロシアムの外側も人混みが凄かったが、内側も観客と参加者で人混みが凄い。
「そうだ、カズト一緒にトトカルチョやらなか?」
「トトカルチョ?あれか、勝敗を予想するというギャンブル」
「コロシアムは興行だしな。トトカルチョの売上はバカに出来ないぜ。現にあぁやって並んでるしな」
タケヒコが指差す方向を向くと、観客や参加者とは違う行列があった。
「はいはーい、コロシアムの女王vs銃の勇者の列はこちらでーす」
「やはり、今日の注目株はアレかぁ」
凄い行列だ。まるで人気アイドルの握手会や某人気カードゲームの新弾発売や新作ゲーム機を買うために並んでるみたいだ。
「やってみたいが、この行列に圧倒されるなぁ」
「儂もやってみようかの」
「リンカもやるぅ」
「うっし、紹介した俺がやらないのもアレだ」
「ライファンは遠慮しときますにゃ。商売人が賭け事をしたらにゃカンと口酸っぱく教わって来てますにゃ(もし、した事がバレたら、おババ様にこっ酷く怒られるにゃ)」
「たくぅ、みんなが参加して俺だけやらないのも仲間外れで嫌だし、俺もやるよ」
トトカルチョは、某銀行が発行してる宝くじよりも競馬や競輪に近い。宝くじは買う金額は一定で当たった等数で獲得賞金が決まる。
それに対して、競馬や競輪は順位を予想する賭け事。違うところは、1口の金額が決まっていない事。最低金額から好きな金額で買う。買った金額の倍率を掛けた金額が賞金だ。トトカルチョもそれと同じ。
トトカルチョの受付の上には電子掲示板らしき魔道具が設置されており、参加者の倍率が表示されている。
「倍率としてはケンゴが3.1倍か」
コロシアムの女王とやらは2.5倍で、やはり女王が人気らしい。
「もうすぐで、俺らの番か。みんなは、どっちに掛けるんだ?」
「それはもちろん」
「うむ」
「まぁあれだ。女王には悪いが、ここは同じ勇者のよしみという訳で」
「「「「ケンゴ」」」」
うん、分かってた。
どうやら、俺らの番になった。掛け金は金貨1枚からで、俺は金貨100枚、リンカ金貨150枚、獅子之助金貨110枚、タケヒコ金貨500枚と強気だ。
「これでチケット代は相殺っす」
チケット代高いと聞いたが、まさか屋敷を買える程に高いとは予想より斜め上だった。
「買えたのが、今日でしたから。めちゃくちゃ値上げしても仕方ないっすよ」
「何か済まん」
「良いですよ。これでもSS冒険者何ですから。お金は、たんまりあるから大丈夫ですよ」
タケヒコの口元は笑っているが、目元は笑ってない、




