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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
獣人国家アルカイナ

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SS14-8、銃の勇者=《塔》~射的~

 温泉街で温泉饅頭は土産としてド定番だろう。あの蒸し器から漂う温泉の香りと香ばしい饅頭の生地の匂いが食欲を誘う。


「出来たてはいかが?」

「2つ貰おう」


 蒸し器から取り出されたばかりの温泉饅頭は、ホカホカで湯気が立ってる。ほんのりと温泉の匂いが染み付いており、ホッと安心感がある。


「普通の饅頭?」

「いや、温泉の湯で蒸された饅頭だ。美味しいぞ」


 1つをジュリに手渡し、パクリと口に放ばる。ほのかなアンコの甘さが脳内に染み渡る。久し振りに食べる甘味に心が豊かになる思いだ。


「美味しい」

「そうだろそうだろ」


 温泉街で食べ歩きも醍醐味の1つだ。


「温泉卵はいかがですかぁ」

「温泉で卵を茹でてる?」

「そうだが、普通の茹で卵じゃないぞ」


 2つ買い、割って見たところジュリは驚いた。普通は白身は固まっているはずの茹で卵が、白身も半熟でトロトロで、スプーンでスクってパクっと食べた。


「っっっっ!溶けた!この食感初めて」


 ジュリは大丈夫のようだ。温泉卵の食感がダメな人には苦手なようで、外国によっては卵かけご飯並にグロテスクな料理に映るみたいだ。


「他にも色々な店があるようだな。一緒に見て回るか」

「賛成」


 《ザ・パワー》とパートナーを組むはずが、いつの間にか観光になってしまったが、まぁたまには…………こういうのも良い。


「ねぇねぇ、あれはなーに?」

「あれは…………射的だな」


 何故かウズウズする。銃の勇者の本能なのか?動いてる物なら兎も角、台に置かれ動かない物に対して外すなどしたら銃の勇者として恥ずかしい。


「射的?」

「そうだ、あの銃で景品を落としたら貰える」


 1回銅貨5枚で6発撃てるらしい。弾はコルクで、普通に撃ったら軽いお菓子なら取れるだろうが、大物な賞品は取れやしない。


「ねぇ、何か取ってぇ」

「しょうがないな。おっちゃん、1回ね」

「はいよ。6発だ」


 6発あれば充分だ。俺を誰だと思ってる、銃の勇者のケンゴ様だぜ。

 銃の勇者にかかれば、オモチャの銃だって必殺の武器に早変わりする。


「先ずは肩慣らしに」


 キャラメルや飴の箱を狙う。コルクの弾を装填する性質上、どうしても連射は出来ない仕様となってるが、そんなの関係ない。


 パンッと低い発砲音が響くと、これはハズレたと思う程にピンポイントで、キャラメルの箱の角に当たると跳弾で隣の飴の箱に当たる。


「なっ!1弾で2つを落としただと!」

「やるね」

「ふっ、こんなの当然だ」


 次の弾を装填


 次を狙う獲物は何にしようか。この世界にテレビや携帯するゲームは存在しないし、TCGも…………と思いきやカードらしき物を見つけた。


「あれは『アグトリア』と呼ばれるカード。あれでゲームするらしい。プレミア?とやらが付くと金貨100枚とかで取り引きされるカードもあるという噂」


 日本でも子供の頃流行った。今でも再燃したらしく、昔のカードが億いったのもあるとか。


「私は見た事ないけど、姫様のカードもあるはず」

「ジュリ見てみたいか?」


 まぁカードをゲットしてもパックのようだし、必ず《ザ・パワー》のカードが入っているとは限らない。

 ただし、台に並んでるのはBOXのようだ。あれに何パック入っているのか分からないが、俺自身も見てみたい好奇心がある。


「うーん、見てみたい気も………する」


 よっしゃぁ、それじゃぁゲットするしかないじゃないか。


「あれを狙うのか?そこそこな大物だぞ。止めた方が良いぞ」


 店主は、先程の跳弾だけでは後ろへ倒れ落下しないと確信してるのだろう。

 下段・中段・上段があり、下段は先程落とした菓子類が主に鎮座している。

 今、狙おうとしてるカードは中段で連続10数発当てないと落ちない。


 それ以上に上段は化け物揃いとなっている。


「ふん、俺を誰と思ってる」


 銃の勇者だぞ。そんな無謀な挑戦を成功してみせるぜ。俺は装填したままの銃を構える。

 狙っているカードとは真反対の場所を撃った。普通なら自暴自棄に陥ったと見られるだろう。

 だが、その弾は数回跳弾した後、カードへと向かう。その跳弾で稼いだ時間で素早く装填し、3発目を撃った。


「名付けるなら【 二重跳弾ダブルパウンド】といったところか」


 跳弾した二発目と三発目の弾が同時にカードへと当たり、後ろへ撃墜した。

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