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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
4章マーリン戦争

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SS10-9、ジョルの仕事〜帝国の三勇者&《紅》vs《運命の輪》その3〜

ルージュを吹き飛ばした衝撃で、砂ホコリは舞うが衝突した建物は無傷だ。良く見ると、半透明な何かに覆われている。


「建物1つ1つにも障壁を張るとは凄まじいですね。そんな真似したら、普通は魔力枯渇して死にます」


これが《戦う歌姫》歌の勇者:ココアの実力。歌を媒介にして攻撃・防蟻・治癒に至るまで万能な能力を発揮する。


「ルージュさん、大丈夫ですか?」

「ゲホッ、ボクは死ぬのか?」


ココアが吹き飛ばされたルージュの元へ駆けていく。ルージュは、本来なら助からない重症のはず。


「無駄ですよ。肋骨は折れ内蔵はズタズタのはず。いくら【回復魔法ヒール】でも治せない」

「いいえ、死なせません。【癒しの歌ヒーリング】」

「無駄だと分からないのですか?」

「黙ってろ」


歌の勇者リンカではなく、槍の勇者メグミから殺気が飛んで来た。この殺気だけで、大抵の魔物モンスターは本能で逃げ出すに違いない。


「ココアがやるなら治る。黙って見てろ。邪魔するならオレが相手してやるが」


殺気だけで、ワタクシらを萎縮させてしまうとは!だが、これでもアゲハ隊の隊長…………魔神教会の幹部を任せられてるのだ。

この殺気程度で引く訳にはいかない。それにワタクシには、この技術スキルがあるではないか。

何を恐れる事がある。ワタクシは無敵なのだ。


「ふん、やってみるが良い。殺れるならな」

「なに?!」


自分の殺気に止まらない事に驚くメグミ。


「メグミ、リンカが殺る」

「リンカ、これはオレの戦いだ」

脳筋メグミがやったらルージュの二の舞いになるのがオチ」

「なんだと?!」

「どちらでも良いから掛かって来い」


1人ずつ戦えるなら、それに越した事はない。3人一緒に来られるよりは、1人ずつのが確実に倒す。いや、逃げる隙を伺う。


「…………なら、こっちから行くぞ」

「「ちょっと待って」」

「はひっ!」


二人の殺気に当てられ変な声を出してしまった。何を恐れる事がある。だが、頭の中でそう叫んでるが、本能的に恐怖を感じてると訴えてる自分がいる。


「ジャンケンで良いか?」

「それで良い。リンカ負けないから」

「「最初はグゥ、ジャンケンぽい」」

「リンカの勝ち」

「チクショー」


何をしていたのか分からないが、どうやら決まったようだ。


「リンカが殺るよ」

「お嬢さんが、あの《武神》なのか?」


噂では何度も聞きはしたが、こんな幼子とは目にするまで信じられなかった。


「今、こんな子供だと思いましたね」

「いや、そんな事は!」

「リンカは、これでも立派なレディーなの…………です」

「早っ」 


十数m離れていた距離を一瞬で詰めた。だが、こちらには先に発動していた【確率変動ラッキーセブン】による絶対回避が作用している。

いくら早くてもワタクシには当たらない。一瞬ビビったが、結果が先にある時点で一生変わらない。


「…………当たらない。デバフ掛かってる様子はない」

「当たらなければ、いくら強力な攻撃でも無意味だ」

「そっくり、その言葉を返す」


リンカの攻撃は当たらないが、こちらの攻撃も当たらない。一発でも当たりさえすれば、ルージュのように倒せるものの、何故か当たらない。

それにリンカは技術スキルや魔法を使ってる素振りをみせてない。そもそも封じてるのだから出せる訳はない。


「くっ、どうして当たらない」


その理由は分かってる。【確率変動ラッキーセブン】にて絶対命中するように発動しようとしたが、不発に終わった。

つまりは、こちらの元々の命中率がゼロ以下だという事。相当な実力差がない限りあり得ない現象だ。そうすると、勝負が一生着かない事になる。


バシュバシュ

「うん、やっぱり」


突然、猛攻なラッシュを止めたリンカ。その隙に距離を取る。何かを確かめるために、その場でジャブを繰り出すリンカ。


「うん、珍しい技術スキルを持ってるね。ジョルのオジサン」

「なっ!」


バレたのか?!そんな訳はない。ワタクシの技術スキルは、バレ難いのも特徴的なんですから。


「まさか、因果律を操る技術スキルだと、リンカもビックリ」 

「因果律だと?!オレは気づかなかった」

「そうじゃないと、ルージュが殺られはしない」

「まだ死んでませんよ」


バレてらっしゃる。だが、バレたところで破る事は不可能だ。相手が神でもない限りは。


「クックククク、バレたところで破れはしない」

「まぁ普通なら難しい。だけど、弱点見つけちゃった」


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