表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
2章魔法大国マーリンへ行こう

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

140/561

86食目、魔法大国マーリン行き五日目

 ━━━━魔法大国マーリン行き五日目━━━━




 昨日の夕食には、コカトリスの唐揚げを数種類味付けを変え提供した。〝塩カラ〟・〝レモン〟・〝カレー〟・〝明太子〟・〝練り梅〟等々こんなに用意したなら飽きは来ないだろう。


 レストラン〝カズト〟でも定番化になってるメニューの一つなので、もちろん契約の儀には出せない。味の種類は、今日提供した3倍はあると思う。


 日本では、唐揚げブームや唐揚げ専門店が次から次へとオープンされた時期に様々な部位や味が開発され、一気に種類レパートリーが増えていった。


 それまでは、唐揚げにレモンを掛けるのが居酒屋の酒のツマミ等で定番であった。それが今では、簡単に家庭で作れるよう専用のタレや唐揚げ粉が販売している。


 が、タレや唐揚げ粉のパッケージを見ると、こちらの世界では高級品である調味料がいくつも使用されており、カズト以外だと爵位が高い貴族専門に客を取ってる料理人しか試せないだろう。


 片付けが終わった頃には、時計があったなら日付が変わった当たりだ。そこで俺は休憩にやっと入る事が出来た。




 ☆★☆★☆




 朝日が昇り薄暗く日が照りつけた頃、見張り役の青龍隊以外はまだ睡眠中の間に俺は朝食の準備に取り掛かる。調理中の匂いに釣られ見張り中の青龍隊が物欲しいそうにこちらをチラチラと見ている。


 背後から視線を感じると、気になって調理に集中出来ない。こういう場合の対象は決まっている。味見をさせれば、見張りを続けてくれるはずだ。




「少し召し上がってみます?」


「おっ良いのか!」


「サンキューな」


「夜は冷えてたまんねぇ」




 隊員達に振る舞ったのは、食い放題ビュッフェで大抵定番なスープ━━━〝コーンスープ〟である。パンに付けても美味で、カズトの小学生時の給食にも配膳され、子供から大人まで嫌いな人はいないであろう定番なスープだ。


 隊員達は一口啜ると、一旦手が止まり味を噛み締めるよう瞳を瞑る事数秒間、その後無我夢中でカップ内の〝コーンスープ〟は跡形もなく、一滴の汁も残さずに完食である。




「今まで飲んだことねぇぇぇぇ!」


「こんな美味なの、この世に存在して良いのか!」


「もう一杯飲んでも良いか?」


「俺もお代わりを所望する」




 まだたんまりと沢山用意してはあるが、今与えると全部飲み干しそうで…………そんな気迫がビシビシと隊員達(ビィト隊長はまだ寝てる)から『どんな事しても飲みたい』と伝わって来る。それに、瞳が人間のそれと違って獲物を狙う野獣の瞳になってる。




「ビィト隊長にバレても知らないですよ」




 ここにいない隊長の名前を出すと、うぐっとあたふたと慌てカップを引っ込める。でも、カズトが知らないところでビィト隊長に〝コーンスープ〟を飲んだ事がバレて大目玉を喰らっていたらしい。


 ビィト隊長が激怒したのは、王族(貴族)より早く飯を食したから……………なのは建前で裏の理由は自分も飲みたかったからだと後から知った。




「王様王妃様おはようございます。レイラもおはよう」


 カズトが馬車のドアを開けると、待ちきれんばかりに既にフォークやナイフが用意され、何時でも食べれる準備が既になされていた。




「今日の朝食のメニューはこちらになります」




 ・パン:バターロール


 ・メイン:オムレツ(プレーン・チーズ・明太子・シラス)


 ・スープ:コーンスープ




「以上になります。〝オムレツ〟に関して好きな味をお取りになって構いません」




 オムレツに関しては四種類用意した事もあり、ビュッフェ形式を取ることにした。貴族のパーティーを開催する時に立食でビュッフェ形式を取る事はあるが、いくら王族でも馬車内でビュッフェは流石にやれない。




「面白い催しだな。自分で選ぶとは………パーティー以外では聞いた事ないな」


「えぇ、しかもこれが卵とは思えない程、キレイですわ」


「フッフフーン流石、私のカズトよ。私も鼻が高いわ」




 別にレイラが作った訳じゃないのに、何故か誇らし気だ。もし、ここに女性メンバーがいたら…………ぷくーっと頬を膨らませ対抗意識というか、多少言い争いが起きてたかもしれない。


 まぁ、普段仲が良いから直ぐに仲直りしちゃう。その代わりに俺の方へ飛び火しかねないのが怖い。




「このパンは頬みたいに柔らかいのぅ。先に食べたピザとやらも柔らかったが、これはそれ以上かもしれぬ」




 〝ピザ〟と〝バターロール〟とでは材料と形が根本的に違うので、柔らかさの基準が違うと思うのだが、こちらの世界の住人に言ってもちんぷんかんぷんだろう。




「パンを千切ってスープに浸し食しますと、なおのこと美味ですよ」


「だがしかし、作法としてよろしくないではないか?」


「そうよ、口が汚れて汚いわ。不敬よ」


「レストラン〝カズト〟では、作法とか行儀とか関係ありません。私が仰ったのは一つの食べ方です。別に強制はしませんが…………美味しいと思いますよ」




 カズトの食べ方を口では否定するが、唾をゴクンと飲み込み今直ぐにでも〝バターロール〟を〝コーンスープ〟に浸けようと腕が動き出す。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ