第36話「レオンの旅」
結果、どうなったかを話そう。
パーティー上でレオンは貴族でないことを見抜かれるのだが、それを王はそれを認めなかった。
むしろ多くの貴族を救った功績から、陞爵させレオナルド・ウォルポール卿を、本物の伯爵へと任命した。
サラは、知らぬ間に公式にレオンの妻ということになっていた。
そして、陞爵した貴族には領地が与えられる。
そこに名乗り出たのが、ヘンドリック辺境伯。
かつてレオンが命を助けた老人だった。
彼がレオンの領地を用意するという。
それは、彼が持つ領土の3/5というとんでもない領土だった。
ヘンドリック辺境伯は王国最大の領地の持ち主として有名だ。
しかし跡取りもおらず、残りの領地は貴族たちの奪い合いになるだろうと目されていた。
ヘンドリック辺境伯の領土3/5は、王国領土の1/10にあたる。
それを聞いたとき、サラは気絶した。
レオンは口笛をひとつ吹いて済ませたが、これでいち貴族として広大な領土を手にしたわけだ。
当然貴族たちからは疎まれる。
受け取った領土も、そのまま放っておくわけにはいかない。
レオンの新しい顔、レオナルド・ウォルポール卿としての新生活が始まった。
妻のサラと共に――ということだ。
レオンの旅は続く。
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