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余談02-ダンの呟き

 一体、何だって言うんだ。

 ハンスめ!

 我が家の執事のくせにフィリアの肩ばかり持って!


 おまけに、子爵家なんかのよその子供の従者にまで頭を下げるなんて!伯爵家の執事としての誇りはどうした!?と腹が立った。


 嫡男ではないにしても自分はジャニカ皇国の大貴族、ホーミット伯爵家の次男である。

 子爵家なんかの、しかも自分より年下の奴らに何だって頭を下げなければならないのか!


 まぁ、あのリミィという女の子になら、向こうが謝ってくるなら仲良くしてやらない事もないが…。

 まぁ、僕より小さいから、まだ爵位とか身分について解ってないのだな?

 伯爵家の方が子爵家よりも偉いのだと理解すればきっと、あの子も自分に礼をつくすに違いない。

 学園に入って色々と学べばわかるだろう。


 あの子なら以前(あんな醜い傷痕の出来る前)のフィリアにも負けないくらい綺麗だったし、友達に()()()()()()()()()と思うダンだった。


 実際は大国ラフィリアの公爵の令嬢と嫡男、しかも母親は王族よりも上とされる”月の石の主ルミアーナ”なのだが、ダンが知る筈も無い。


 まぁ、例え、それでなくとも名前を借りた母ルミアーナのお気に入りの業商を仕切るパリュム子爵家は、本当に飛ぶ鳥を落とす勢いで力を伸ばしている家だったので、パリュム家に喧嘩を売るなんてとんでもない事だったのだが…。


 色々学ばねばならないのは明らかにダンの方であり、それを執事のハンスは必死で説明し、ダンの事を叱りつけたが、全くと言っていい程、”馬鹿坊ちゃま”のダンの耳には届いていなかった。


 全くもって何かと残念な伯爵令息ダンであった。

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