王)No.13「タイ国王とタイ人」不敬罪
【2016年10月13日——「プミポン国王陛下」が崩御された(88歳)】
以前より、ずっと入退院を繰り返されていて、遂に力尽き逝かれました。
タイ国民にとって、特にこの「プミポン国王」は親しみ深く、絶大な敬愛の念を国民から受けておられた国王でした。実に70年にわたってタイ国王として君臨されていたわけです。常に弱い立場の人々に寄り添われる国王陛下でした。
そんなにも絶大な国民からの指示のある国王陛下でしたので、我々、日系企業の幹部も
——もし、陛下が崩御された場合タイはどうなるのか
それがここ数年、声には出して言えぬ心配ごとでありました。この国の歴史は何度かの軍によるクーデターを経て徐々に民主化し経済成長して来た国です。そんな国の危難があるたびに、国王陛下が最後の「ご聖断」を下され、治めてきたという歴史があるのです。
よって、もし「プミポン国王陛下」が崩御されたら、この国は誰が最後に治めることができるのだろうか——、そんな恐怖にも似た心配事が日系企業の面々の中にずっとここ数年あったわけです。
で、ついに来てしまった、「その日」が。
ネットでいち早く知った私は、タイ人マネージャーにすぐに電話しました。
——明日からどうなる?
我々、日系企業の幹部の心配事というのは、タイ人従業員が悲しみのあまり出社してこないのではないか、いや現実にあり得ることだと考えていて、私も一週間は最低「止まる」と予測してました。
で、かのタイ人マネージャーの反応
——多分、普通です、大丈夫。
——まじか?
——はい、たぶん、ですけど。
——(たぶん、なのか)
で、あくる日、私は早めに出社したんですが……
みんな、来てました、黒い服姿で——。
結局、その後の三日ほどはかなり皆んな沈んでいたり泣いてる従業員もいましたが、日常業務には問題はなかったのです。
これには、ちょっと拍子抜けしました。
今も、10月の葬儀まで国をあげて「喪に服す」一年は続いていますが、昨年のように誰しもが真っ黒の服を来ていた時期はすぎたようで、カラフルな色の服ももうみんな着ています。
この国にとって「プミポン国王陛下」の偉大さは格別であったので、とにかく我々「外人」は息を潜めてその成り行きを、今も見守ってる次第です。
【タイ駐在員心得】
この国には「不敬罪」という、王室に対する誹謗中傷などをしたものは逮捕されまさす。ゆえに、いくら親しいタイ人相手でも「王室」に関する会話には特に注意してくださいね。
マジ、捕まりますよ。
|............λ んじゃ、今日は、この辺で。
ピエ太




