封印の森は
大体の流れを決めました。
カメみたいなペースで話を進めます。ご了承ください。
「あら、チェリー。いらっしゃい」
「こんにちは、リーナさん」
あの、へいとおぶぐろーりーだっけ?・・・なんか違う気がするけど、そんな感じのパーティーを追い払った後、私とハナミズキは図書館に向かった。そこまで道のりはとても平和で、誰にも邪魔されることはなかった。
「あら?その子は・・・」
「私の弟のハナミズキです」
「はじめまして、ハナミズキです。姉がいつもお世話になってます」
なんてしっかりした挨拶をするようになったの!!
すごいよ!ハナミズキ!
「まあ、チェリーにはとてもしっかりした弟さんがいるのね。はじめまして、私はこの図書館の司書のリーナよ。よろしくね」
「はい、よろしくお願いします!」
「あなたはまだ、図書館の登録はしてないわね」
「はい」
「だったら、登録料はいるわ。図書館の登録をしていないと、図書館には入れないの」
「わかりました」
「登録料は50コインね」
はいっと50コインを渡すハナミズキ。
私が出そうと思ってたのに~・・・。残念。
「もう、お姉ちゃん。僕、お金はあるから、お姉ちゃんが払おうとしなくてもいいんだよ」
「でも・・・。払いたかったのよ」
「ありがとう、お姉ちゃん。でもお姉ちゃん、装備を買うのに、お金使って今金欠でしょ」
「ぐっ!・・・確かにそうだけど。50コインならなんとかなるかなって」
「大丈夫だから。僕はもう守ってもらうだけの子供じゃないもん」
ハナミズキ・・・。大きくなって。
「お姉ちゃん、今度一緒に金策しようね!」
「うん・・・。ありがとう」
情けない姉でごめん。
「ふふ。話は終わったかしら」
「あ、はい!」
「二人は仲がいいのね」
「はい。そうですね。私はハナミズキが大好きです!」
「僕もお姉ちゃんが好きだよ!」
「羨ましいくらいに仲がいいわね。・・・そろそろ図書館の登録をしてもいいかしら?」
「はい、お願いします」
前に見た水晶にハナミズキが手を翳し、図書館の登録をする。見るのは二回目だけど、不思議だなぁ。
そして、リーナさんが私にした時と同じ図書館の規則の説明をしていく。
「これで、説明は終わりよ。何か質問はあるかしら?」
「特にないです」
「そう、良かったわ。じゃあ、本の世界を楽しんでね」
説明が終わり、図書館の中に入る。
うん、最近ここにばっかり来てるなぁ。
「お姉ちゃん、どこから探すの?」
「前に、聖霊について記述があった本の近くを探してみようかなって」
「じゃあ、僕は地図とかを探してみるよ」
「分かった。・・・・ねえ、字は読めるの?」
「ちょっとだけなら、住民の人に教えてもらったよ。だから地図ぐらいなら読めるよ」
「ありがとう、助かるよ」
「任せてね、お姉ちゃん!」
私の弟が頼もしすぎる!
さあ、私も頑張ろう!
**
どうしよう。
何にも見つからない。
手がかりすらないよ。これじゃあ、聖霊を助けるのに、何にも手助けにならないよ・・・。
「お姉ちゃん、何か見つかった?」
「ううん、何も」
「そっかぁ」
「そっちは?」
「封印の森の場所が分かったよ!」
「え、すごい!ハナミズキ!」
「えへへ」
「どこにあるの?」
「それは、北だよ」
「北?北って確か、森だっけ?」
「うん」
そっか、封印の森だもんね。
森の中にあるよね、普通。でもそんな危険な場所が始まりの町の近くにあるんだろう。
「封印の森は北の森の奥深く。あることを知らないとたどり着けないようになってるし、許可なきものは入れないって書いてあったんだ」
「許可・・・・」
そんなのどこでもらうの!?
「許可って多分ね、お姉ちゃんの持ってる鍵の事だと思う」
「鍵・・・女神様たちの?」
「うん、多分そうだと思う。それ以外に思いつかないし」
「でも、そんなこと」
「ねえ、その鍵を≪鑑定≫してもいい?」
「へ?いいけど・・・」
ハナミズキに鍵を渡す。
この鍵がそうなのかな?でも女神様たちはそんなこと一言も・・・。
「やっぱり。この鍵がそうだよ!」
「え、嘘!?」
そんなはずはない!っと自分でも≪鑑定≫する。
アイテム名:女神の寵愛の証
説明:チェリー専用装備
女神達の力が込められている
封印の森に入るための許可証
効果:???
所持者:チェリー
説明が増えてる!?
というか、効果はやっぱり不明なんだね。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。




