さいきょーの秘密基地
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あと一話で達成だったのに、フォロワーさんが増やしちゃった(´;ω;`)
頑張る。
ハナミズキが消えた床のあたりに駆け寄る。
床に触ってみると、手が床に触れずに通り抜ける。入口と同じ感じだったらしい。
全く違和感ないね。
「ハナミズキ、大丈夫?」
「…大丈夫だよ。階段になってるから、お姉ちゃんたちも降りてきて大丈夫だよ」
なるほど階段になってるのか。
まさしく秘密の通路だな。からくり仕掛けだったり、地下に続く階段とか秘密基地みたいだなと思う。まるで、『さいきょーの秘密基地』って感じ。さいきょーが重要。
私がぶつかった壁を触って、何かメモしていたカリンさんに声を掛けられる。
「私が先に行くから、チェリーちゃんはあとからついてきてね」
「わ、わかりました」
「…手をつないでいこうか」
「え」
そういうなりさっと手を取られる。
お兄ちゃんだって分かってても、ドキッとした。…この兄、もしかして私がきれいな女の人に憧れてることに気付いてるのか。
いぢめないで…。ぴえんですよ全く。
ああ、でも手をつないでもらって正解かも。階段がどうなってるのか魔法で見えないから足元が心もとない。手だけが頼りなので、ぎゅうっと掴んでしまう。
「お、下まで来たかな」
「本当だね」
カリンさんがランタンを掲げると、一気に見えるようになる。
そこにあったのは、机と壁に設置された本棚。机には紙が散乱していて、本棚にはぎっしり本が詰まってる。紙には文字や魔法陣みたいな物が書かれている。まるで、怪しい実験室みたいだ。
「…いつまで手を繋いでるの?」
地下に降りてからぼーっと部屋の観察をしていたらカリンさんから引きはがされた。それはもう、べりっと。降りるときに手を繋いでからそのままはなすのを忘れていたらしい。
そんなに気にすることかな。
「私はこのままでよかったけど」
「うるさい!」
キャンキャンとカリンさんに嚙みつこうとするハナミズキの姿はまるで小型犬。
チワワかトイプードルか。どっちもかわいいよね。
二人を尻目に、そっと机に近づく。紙に、何が書いてあるのか凄く気になる。
_______!”#$%&’()=~”#$%&’()=~”#$%’()=~|~=’%$##$%&’()=~????///////…
…なんて?わけのわからない記号がずらっと並ぶ。
もう一回読んでみても、結果は変わらない。仕方ないので≪鑑定≫してみる。
アイテム名:***の資料
説明:***についての資料
***が***のために研究したものをまとめた。
*************
<スキルレベルが足りません>
あれ、レベルが足りないって表示が出た。
伏字が多すぎて研究資料だってことしか分からなかった。
「なにこれ、伏字多すぎるんじゃないの?」
「全く読めないわね」
気が付くと、喧嘩を終えた二人が私の手元の資料をのぞき込んでいた。
二人も読めないのか。≪鑑定≫の結果も同じ感じだね。
どうしたものか。
「とりあえず、撮っておこうかな」
「そうね」
なんとこのゲーム、写真が撮れたらしい。全然知らなかった。
それを言ったら嘘でしょって目で見られたけど、本当です。
教えてもらって、パシャパシャ写真を撮る。
この調子だと本も読めないかもしれない。タイトルですら何が書いてあるか分からないもん。さすがに、本を全部撮るのは難しいものね。
とりあえず、全体の写真を撮って街に戻るかな。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。
よろしくお願いします。




