61.7 そして過ちを繰り返す
「ついに......意識だけははっきりさせ事が出来るようになったか。」
そう言うと「彼女」はコンピュータを操作しカプセル型の装置を開ける。
中には少女が横になっている。
やはり......
やはり中身のない空っぽの状態か.......
「だれ?...あなたは...私は誰?」
少女はその場にいた女の子に話しかける。
「話す事が出来るのか....」
そういうと女の子は少女に手を差し出し起き上がらせる。
「私は?...何も思いだせないの...あなたは誰?」
「おまえは.....記憶を忘れてしまっている記憶喪失という状態だ」
これではまるであの子と同じではないか.......
私はいったい何をしているのだ。
あいつにどう言い訳すればいいのだろうか?
「あなたは誰?」
「誰でもないお前は今生まれたばかりのような存在だ」
何を言っている私は.......
肉体は体はあいつの物だ......脳も全ての細胞も....だけど意識はあれど中身のない空っぽの状態だ。
「私の頭の中に男性のような姿が....この人はだれ?」
........。
まさか...........
「私はこの人に会わないと行けないと思うこの人の顔を思い浮かべると凄く胸が痛い」
......ああ私は何と言うことを。
こんな中途半端な状態になるくらいなら完全に空っぽの状態になっていたほうがよっぽどマシだったかもしれない。
私にとってお前たちの関係はただの仮説だった。
だがその仮説は音を立てて崩れ落ちた。
何もなければ3人は揃い出会い笑い合える日々を送ることが出来たかもしれない。
しかし何かの拍子で真実が明るみになる可能性がある。
私は彼女を一目見た時に瞬時にこう思った。あいつに似すぎていると。まるで同一人物のようだと。
わたしは彼女を自分の娘としてそばに置きともに暮らした。ある日何を思ったかあの子の血液を採取し保管することにした。このとき私はある仮説を立てていた。これは実際にはその仮説をはずすた行為だった。
時がたちあの子もまた私の元にやって来た。それが今私の側にいるこの少女だ。
私は仮説をはずすために健康診断と偽りこの子の血液を採取し......そして......
私は彼らの恐ろしい真実を知ると共にさらなる恐ろしい事実に到達した。
いま私の側にいるこの子がこのような空っぽの状態になってしまったのは私の知る「それ」の真実とは無関係だ
それでも今のこの子を見ているとやはりそうなのかと思えてしまう....私は彼女と初めて会ったときこう思った「あいつに似すぎていると」。
今のこの子を見ているとやはりこう思ってしまう。あの時と同じだ。「あいつに似すぎていると」。
何もなければ彼らはけして真実を知ることは無い。言い訳になってしまうがこのような事になってしまったのはこの一件とは全く別の事件が絡んでしまったからだ。
.........すまない理人




