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行きのバスで

 駿の病室に祖父が来る前から少しさかのぼった時間、駿のクラスメイト達は校外学習のバスで目的地まで移動していた。バスの中で生徒達は友人との談笑を楽しんだり、ついてから何をするかを考えたり、様々な思いでバスに乗りながら目的地を目指していた。


 そんな中バスは一度サービスエリアに止まり、古賀よりトイレ休憩の時間が言い渡される。


「皆さん、バスはサービスエリアに到着しました、とりあえずトイレ休憩の時間としますのでトイレに行きたい人はこの時間に行ってください」


 担任の古賀よりトイレ休憩が言い渡されると、数名の生徒は降りる準備を始めて更に古賀はある事にくぎを刺す。


「分かっていると思いますが、サービスエリアはいろんなものが売っていますが、買い物は禁止ですからね、あくまでもトイレ休憩なんですから」


 古賀がそう言うと軽く返事をして生徒達はバスを降りてサービスエリアに向かっていく。


 そんな中、高史はトイレに行き、丸山もトイレまで移動した。トイレからバスに戻ると、丸山は高史に駿について尋ねた。


「ねえ、奥野君、さっき暁君は部屋で倒れていたって言ってたけど、そんな事古賀先生言ってたっけ?」

「ああ、それなあ、どうも古賀先生が駿のおふくろさんに聞いて知ったらしくて、古賀先生から後で聞いたんだ」

「そうだったんだ……」

「本当はお前らにも話したほうが良かったかもしれないけど、今朝に駿の様子を報告したら聞かされたからな」


 高史も今朝に古賀より聞いたばかりだから、丸山や他の班員に話す暇はなかったと話し、それらの話を聞いて丸山が高史に尋ねる。


「部屋で倒れたってどういう状態だったかって聞いている?」

「ええっとな、どういう状態かって……なんか大きな音が聞こえて部屋に行ったら駿が床に伏していたようだ」

「大きな音で床に伏していた?もしかして暁君、立ったまんま倒れたって事⁉」

「そ、そうなのか。でもちょっと待ってくれ、いくらなんでも部屋の中で立ったまんま過ごすって……」


 丸山はうつ伏せかつ大きな音を駿の両親が聞いた事から、それは駿が立位で過ごしており、急に倒れたのではと話すと高史はその丸山の予測に戸惑い、その状況に疑問を抱く。


「皆さん、そろそろバスは出発しますが全員戻っていますか?いない人がいたら先生に教えてください……みんないるわね、それじゃあ出発お願いします」


 丸山が駿は立位のまま倒れた事に気づき、部屋では普通ではない事があったに違いないと考え始めていた。

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