月の女神の眷属
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仲直りイベントが終わった次の日、またカリンさんが一人で来店した。
アーニャがクラリゼッタさんとカリンさん、どっちが先に来るか賭けるようになったけどどうでもいいよ……。
ちなみに今日はクラリゼッタさんが先だった。 アーニャは相変わらず博才、博打の才能がない。
「ルフランッ! 今日は何飲む⁉」
「おー! カリンにピッタリの可愛い飾り入れてみない? ずっと席に置いておけるし!」
「飾り! ミアには負けてらんないもんね! どんなのがあるの?」
カリンさん、楽しそうだ……良かった。 二人で飾りボトル棚まで来て眺めているみたい。
「一番手頃なのはシンデレラかフュリコだな、20万」
「ふーん、可愛いね! くまさんとダルフィンも可愛いしー、ハートのも可愛い! あっ! 上にあるやつは高そう!」
「ユニコーンは100万、ペガサスは200万、キラキラのハートベアデコは300万、ユニコーンデコは500万、ペガサスデコは1000万だ!」
「ウソでしょ⁉ ウケるー!」
そう、実はユニコーン、ペガサスシリーズも追加・解禁された……しかもデコは大幅に値上げしてるっ! 魔王様人界では容赦ないよぅ! 人界征服のためだけどっ!
「ペガサスデコが入ったら伝説になれるって代表が言ってた。 まぁネタみたいなもんだから気にすんな!」
「そりゃ伝説になるね! う~ん、このフュリコってやつにする! オシャレ!」
「あ、フュリコは水だぞ」
「はっ⁉ ボッタクリじゃん! あはははは!」
「それがさ、面白い入れ方があるんだよ……」
ルフランさんがカリンさんに耳打ちしてる。 そ、そんな入れ方が……。
「……クスクス、なるほどね! オッケー、じゃあ今日はシンデレラにするね! 白がいいな」
「おう! オナシャス! シンデレラ白頂きましたー!」
「「「アーザーッス!」」」
そしてコールが始まった。 カリンさんは2回目のコールだけど、姫からの一言は実質初めてだ。
「「「それでは! 『それでは!』 素敵な! 『素敵な!』 姫から! 『姫から!』 一言! 『一言!』 頂きまっしょい! 『オーイ!』」」」
「ルフランは私のだから!」
「「「アーリガッザーイ! 『アリガッザイ!』 それでは! 『それでは!』 姫様! 『姫様!』 ありがとうございます! 『ありがとうございます!』 これから! 『これから!』 ルフランの! 『ルフランの!』 ナンバーワン! 『ナンバーワン!』 目指して! 『目指して!』 よーろしくうーーー! 『よーろしくオナッシャーーース!』」」」
「カリンさん、こちらサービスです。 いつもご来店ありがとうございます」
ラウンツさんがサービスカクテルをテーブルへ。 もはやシンデレラを入れた席へサービスするのは恒例となった。 初めて飾りを入れるのはシンデレラって人が多いし。
「あ、この間はありがとね……」
「いえ、無事仲直りできたようでよかったです」
ラウンツさんが優しくお見送りをした時の事かな。 その後ラウンツさんがノリノリでカリンさんの恋模様を楽しんでたのは内緒だ!
「あ、カリン、言い忘れてたけど俺と同じ香水買えよ」
「え? なんでよ」
「いつでも俺の香りを纏っていたくないのか?」
「……! 買う!」
カリンさんのお財布のひもがユッルユルに……。 イベントの効果すごい……。
ピポン!
「「「おかえりなさいませプリンセス‼」」」
「わぁ! キラキラしてる~!」
「すごいでしょっ?」
「楽しみ~!」
あ、アンナさんが2人の初回のお友達を連れて来てくれた。
初回にはまず指名の少ないナイトさん達が席に着いた。 こういう采配を振るのも内勤の大事なお仕事だ。 みんな決戦日に向けて頑張って!
「アンナ! 待ってたニャ! 友達連れてきてくれたニャ?」
「うんっ! 私が自慢したら2人ともミアくんを見てみたいって!」
「ありがとニャ!」
「カッコイイ! 毛並みがツヤツヤ! いい匂いがする~!」
「獣人さん初めて見た……モ、モフりたい……っ!」
アンナさんのお友達はミアさんに夢中だ。
「フッ……僕をモフれるのは永久指名してくれたお客様だけニャ!」
「接触ファンサ……だと……?」
アンナさんのお友達の空気と口調が変わった。 ど、どうしたの?
「ミアくんはファンサがすごいんだよー! すっごく大事にしてくれるんだ!」
ファンサービスの事かな? そ、それはアンナさんが先に貢いでるからでは……?
「くっ……すでに推しごとしたい!」
「ディアナしっかりして! 顔ファンは邪道よ! ちゃんとミアくんの中身まで見ないと失礼よ!」
「そ、そうだねルナ!」
こ、これは……類友だ……。 何を言っているのか分からないのになぜか言っている事が分かる!
初回に着いている2人のナイトさんが置いてきぼりで見ていられない……ッ!
「あはは! アンナちゃんミアくんのためにお友達連れて来たんだね!」
「アーニャ、なんかあの子たちから何とも言えない空気を感じるよぉ! 悪い空気じゃないんだけどなんていうか付いていけない気がするっ!」
「ミ、ミアくんはどうしてナイトになったの? 獣人さんはエルドラド? っていうダンジョン内の村に住んでるって聞いたけど……」
アンナさんのお友達のうち、比較的落ち着いている方のルナさんという子が聞いた。
「カッコイイ騎士服が着たかったからニャ! そのためなら貴族相手でも頑張るニャ!」
「ミアくんはみんなのアイドルを目指してるんだよー! だから応援してるんだ!」
「アンナ、アイドルって?」
「あのね、旅芸人一座のトップスターみたいなものだよ!」
「アルテミス様みたいな⁉」
「くっ……アルテミス様っ! また来年までお会いできないなんて……っ! 思い出させないでぇ!」
もう一人のお友達でさっきからなぜか苦しんでいるディアナさんは、アルテミスさんという旅芸人のファンみたいだ。
「ディアナ落ち着いてー。 アルテミス様にはしばらく会えないけど、ミアくんも推せばいいんじゃない?」
「アンナ、ルナとディアナは何を言ってるニャ?」
「うんあのね、毎年収穫祭の時期に合わせてオルガ街に旅芸人一座が来るんだけど、その中で1番人気の役者さんがアルテミス様って言うんだよ。
ルナとディアナはアルテミス様のファンなの! 私は2人に誘われてアルテミス様のファンになったんだけどね。
でもアルテミス様たちはこのあいだ次の町へ行っちゃったんだ」
「僕のライバルニャ⁉」
「うーん、ナイトとは違うからライバルではないかな? ミアくんはディメンションのナンバーワンになれば大丈夫!」
「そうニャ? でも僕は人族のアイドルになってみせるニャ! 人界征服ニャ!」
ミアさんっ! それ以上人界征服の話をバラしちゃダメェ!
「あはは! ミアくんならできるよ!」
「私も応援する!」
「推しごとなら任せて!」
ディアナさんがさっきから言ってる「お仕事」って何か意味が違う気がするんだよなぁ……。
「じゃあシャンコ見せてあげるね! ミアくんモエリ白お願い」
「ありがとニャ! オナシャスニャ! モエリ白頂きましたニャ!」
「「「アッザース!」」」




