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ライバル店

「カリンはしばらく来ないかもな。アレンとルフランにライバル店から引き抜きの声がかかった。近々カリンを偵察に行かせるぞ!」

「え……? ライバル店とは……? 引き抜きって……」

「他にもオルガ街でホスクラが出来たみたいだな! ははははは!」


 他のホストクラブ……? ホストクラブって魔王様が考えた魔王様だけの事業なんじゃ……。……ディメンションを真似て作ったの⁉ 引き抜きって人材の引き抜き⁉


「……えええええーーー!!!!! なんという浅ましい卑劣で下劣な行為っ! 魔王様の事業、そして心血を注いで配下にした二人まで盗むとは言語道断! あるまじき事態ですっ! 魔神様が許しても私が許しませんよっ⁉ 人族めっ! 末代までおネエの呪いを! そして拷問ののち市中引き回し、極刑ですっ! これでも足りませんっ! 今すぐ店を焼き討ちにしましょうっ!!!!! 私のエタフォが火を噴きますよっ!」


 バタンッと椅子が倒れたけどこれは立ち上がらずにはいられない!


「待て待てニーナ、落ち着け。エタフォじゃ焼けないぞ」

「ハッ⁉ そうでした! 〈紅霧(こうか)〉使用で〈炎天〉……いや、アーニャの冥府の〈闇爆炎(あんばくえん)〉の方が……全てを滅する絶対零度の炎だし……これは火属性なの? 氷属性? そもそも〈闇爆炎〉って本当に発動するの?」

「ニーナ、落ち着いたか?」

「どどどっ! どうしましょう魔王様! 〈闇爆炎〉の属性が分かりませんっ!」

「闇属性だろ」

「あー……闇かぁ……。って! そんな事はどうでもいいんですぅ!」


 ルルさんがくっくっと笑い出した。

 ルルさんまでのんびりとっ! これは由々しき事態ですよっ⁉


「ニーナあのな、商売ってのは真似されるもんなんだよ。いつだったかニャンダフルは他の動物で真似されるって言ったろ?」

「あ……そのような事を仰ってましたね……」


 でも……納得いかない!


「真似する店が出来たらその度、潰しに行くのか? キリないだろ。そして誰がそんな許可を持ってる?」

「魔王様が制定すればよいのです!」

「いやー人界じゃ無理だし」

「ハッ⁉ そうでした! ではすぐに人界征服を完遂(かんすい)させましょうっ!」

「うん、だから人界征服するための手段がホストクラブ、な?」

「……のぉおおおおーーー! ではっ! ライバル店がのさばるのを指をくわえて見てるしかないんですか⁉ 私の身体は怒りで沸騰しそうですっ!!!!!」

「ニーナ、魔力が漏れてる。えっとな、競合が出来るのはいい事なんだよ」


 魔王様に指摘され、私の視界がオレンジ掛かっている事に気付いた。急いで魔力を収束させる。


「いい事……ですか……」

「おう。ウチの客がライバル店に流れる事はあるだろうけどよ、その逆もある。そして一度ホスクラに来た客は絶対、両方の店に来る! なんせ非日常を体験できる新しい店だ、どうしてもまた行きたくなるんだよ!」

「は、はぁ……でもそれならディメンション一店舗だけでも良いのでは? お客様の可処分所得には上限がありますよ? 独占したほうが……」

「ニーナの言う通りなんだけどよ、ホスクラが新しい事業カテゴリーとなるためには他の商会も出店しないと根付かないんだ」

「な、なるほどですね……」


 ど、どういう事……?

 ちょっと難しい言葉で大人ぶってみたら難しいお話で返って来た。くっ……! 背伸びはするもんじゃない!


「今は『恋物語の酒場』っつったら『魔族の怪しい店』って認識だろ? でも人族も同じ店をやれば『恋物語の酒場』は普通の商売になる、すなわち客となる人族の警戒も解ける。こういうこった!」

「……なんと! 素晴らしいです! 今以上に人族の警戒を解ければ支配しやすくなりますね!」

「おう! 素晴らしいだろ!」

「素晴らしいですっ! さすが魔王様ですっ!」

「あらあらうふふ……」


 魔王様はやっぱり人界征服する気マンマンだ! よぅし! 私も頑張るぞー! ……あっ! でも!


「魔王様っ! 配下のアレンさんとルフランさんはっ⁉」

「あん? あの二人が辞める訳ねぇだろ。ライバル店の情報を持ってきたのはアレンとルフランだ」


 あ……昨日二人が魔王様にお話ししてたのはこの話?


「な、なるほど……よかったです……。まぁ偉大なる魔王様の配下をやめるなんてあり得ないですよね! ふっふっふ!」

「おう、ホストの帝王である俺様のカリスマに敵うやつはいないぜ! ……って事でよ、ルルも偵察行く?」


 偵察! 敵の情報はいくらあっても足りない!


「私が行くと『魔族の偵察』ってバレバレだけれどもいいのかしら?」


 ハッ⁉ 確かに! ……でも少しくらい圧力をかけたほうが!


「わっ! 私も行きましゅっ! 人界征服メンバーとしてライバル店に威圧偵察を! ここは魔族の睨みを利かせておかないと!」

「あー……うん、まぁいいか。へっぽこだし」

「ふっふっふ……もうへっぽこは卒業です! 必ずや! 成果を持ち帰って参ります! 今はむしろ怒りに身を任せ人族を殺してしまわないか不安ですよ!」

「おう……頑張れよ……」


 これは緊急重大ミッションだ! 人族よ! 魔王様を敵に回したことを後悔するがよい! ふはははははは! 




ニーナ激おこw

12/9(木)、10(金)お休みしますm(__)m

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