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2回目の決戦日 戦後処理! 後編

 次に魔王様が来たのはミアさんの席。

 アルディナさん、魔王様とは第一次キキカリン・はみゅエル戦争以来だ。


「よう! アンナ達頑張ったな!」


「魔王様⁉ 私、人族やめて配下になる準備は出来ました! 魔王様はイケメン超えてもはや国宝!」


「くっ……! 征服されたい……ッ!」


 ……ルナさんディアナさん……とっくの昔に魔王様の顔面で瞬殺だった。

 配下になったのは嬉しいけど……なんだろう、なんかもっとこう……達成感が欲しかった。


「ハイド様、僕何位ニャ?」


「こ、こんばんは。いつも楽しませていただいています。……3位……入りましたよね?」


 アンナさんはお行儀がいいな。さすがお嬢様。


「おう! アンナ達は分かってたか、流石常連だな。ははは!」


 あ、ミアさん3位だったんだ。とりあえず順位キープ出来てよかった。

 ミアさんは泣くかと思いきや、「やっぱりあの2人は強いニャ! 何となく匂いでわかったニャ」とケロッとしていた。……に、匂い?


「よかった……コールの順番と金額でわかりました。ちょっと戸惑いましたけど、あの席(はみゅはみゅ)の子がアレンさんに何も入れていないはずがないですから……」


 え……アレンさんネフィスさんの売上折半をアンナさんは分かってたの⁉ 常連の商家のお嬢様、恐るべし!

 というか結局ナンバー順でコールしてたの? お酒の金額順? 何でアンナさんはわかるのぉ! 悔しいけど後で魔王様に聞こう……。


「くっ……! 来月の作戦を練り直さなきゃ!」


「アンナ! ディアナ! 私達だけの力じゃ足りない! もっと布教活動に力を入れよう⁉」


「う、うん、そうだねルナ!」


「……ミアくんごめん! 『ミアくんをお茶にしない作戦』は一時中断していい⁉ 布教活動に専念させて!」


 アンナさん……ごめんもなにも勝手に始めた作戦なんだから好きにしたらいいと思うよ……。

 そして本格的に布教活動を始めるんだ……もはやミアさんが教祖になりつつある。「ミア教」で人界征服も夢じゃないかもしれない。


「ニャ? よくわからニャいけどお茶の日は色んニャお客様に着けるからどっちでもいいニャ~」


「わ……私達がミアくんの初回回りの邪魔になっていた……だと……⁉」


「くっ……! 気が付かなかった……! あああ! 私達は何てことを! ミアくんごめんなさい……ッ!」


「何で謝ってるニャ?」


 ルナさんディアナさんが胸を押さえてはぁはぁ言ってる……。

 いや、毎日来てくれるのは純粋にミアさん喜んでたよ? 全く初回に着けない訳じゃないし。


「じゃぁ布教活動に専念しても問題ないね⁉ あ、そうだミアくん、キウイの件なんだけど」


 ちょうど魔王様がいるので、アンナさんがキウイ仕入れのお話を魔王様にした。


「おう、エルドラドもディルが欲しいからな、コナーに言っておくわ。アンナの父ちゃんの念話先はニーナが知ってるよな? まずはニーナを通してやり取りしてくれ」


 ぎゃぴっ! また私⁉


「ニーナ……さん?」


「俺様のへっぽこ配下だ」


「ニーナは強いニャ!」


「……よく分からないけど父に伝えます」


 私は「へっぽこで強い」という矛盾した人物として認識されてしまった……。経理担当って言って!


「おう、じゃあまたな! 看板楽しみにしててくれ!」


 あ、ミアさんは看板に載れるから今月は泣かなかったんだ。先月はナンバー順より看板に載りたくて泣いてたもんね。




 そして魔王様は次にはみゅエルさんの席へ……。 ひぇえ!


「よう! 流石お前らだな! 俺様が席に着いたからあいつら悔しがってたぞ?」


 魔王様……思いっきり嘘ついてるっ! キキマカリンさんは悔しがるどころか優越感に浸ってますぅ! 完全勝利ですうっ!


「みゅっ? 悔しがってたにょ? ……むふふ~! みゅう達が一番なのだっ☆」


「はみゅぅ~……ホントぉ?」


 シュリエルさんまだ疑ってる……。はみゅエルさんだけは魔王様に(だま)されていいんです! 夢を見てください!


「おうそうだ! お前らの勝ちだ! 俺がこの店のルールだからな! あいつらシュリエルが2本入れたと思ってるぞ? 頭いいな!」


 魔王様……姑息(こそく)で野暮って言ってたのに……舌の根も乾かないうちに見事な手のひら返し! でも魔王っぽくてイイです! この調子ではみゅエルさんも支配下に置いてください!


「むふふ~♡ でしょぉ? あいちゅらには頭脳戦なんてできにゃいのだっ!」


「おう! じゃあ来月も頑張れよ! あ、伝票渡すな。アレンよろしく」


「はい!」


 魔王様……暗に『金払ってさっさと帰れ』って言ってる……。アレンさんネフィスさんも魔王様のナイスボールにニッコニコだ。




 そして魔王様がバックヤードへ帰って来た。


「タネ明かしは分かったか?」


「ブヒエルちゃんダサイね! ぷくくっ!」


「まぁ……それでも2人で400万使っているから太客には変わりないわ。綺麗な遊び方のお客様だけじゃナンバーは入れないもの」


 確かにルルさんの言う通りだ。はみゅエルさんがいたからこそのナンバーでもある。

 でもそんな事よりまだまだ教えてほしい事が!


「ま、魔王様ぁ……カリンさんの前にタワーをやったって事はアレンさんが2位ですか?」


「あん? やっぱりアレンが気になるかニーナ?」


 魔王様が腕を組んでニヤリと上から私を見下(みお)ろした。……くっ! 悔しいけど気になる!


「もったいぶらずに教えてくださいぃいいい!」


「魔王様教えて教えて!」


「私も考察の答え合わせをしたいわ」


「フフン! しょうがないな! ニーナの言う通りアレンは2位だ。ナンバー順が分かっていれば(おの)ずと全ての答えは出る」


 そう言われてチラリと売上表を見てみたけどまだ書き加えられていない。コーディさんはお会計で忙しそうだ。


「1位からルフラン君、アレン君、ミアちゃん、ネフィス君、セシル君ってところかしら?」


「ルル正解」


「な、なるほど……じゃあ、110万のキキさんより後に100万のアンナさんのコールが来たのはネフィスさんが4位だからですか? ナンバー順でコールしてたんですか?」


「おう、大前提はナンバー順だ」


「でもでも、アンナさんの後にはみゅエルさんのコールでしたよね? そこはネフィスさんがミアさんの後になってます」


「それはアレンのナンバーを考慮したのと、酒の額で決めた。さすがにユニコーンとペガサス同時だからな。臨機応変に場を盛り上げるのが店の役割だ! あとはブヒエルをなるべく後にしないとブヒブヒうるさそうだったから総合的判断だ!」


「な、ならアレンさんのタワーははみゅエルさんの前でも良かったのでは? 一人当たりの金額は小計150万で一緒ですし……」


「ブヒエルちゃんの方が合計額は上だよね! 魔王様何でー?」


 私とアーニャが頭の上にハテナを浮かべていると魔王様は「フンッ!」とまた私達を笑った。……くぅ!


「それはニーナの最後の疑問で解決する」


 私の最後の疑問? ……そうだ、あとひとつ残ってる。




ニーナ……「へっぽこで強い」で合ってるよw

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