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俺を裏切った過去がある元カノの幼馴染みと会社のオタサーの姫感ある地雷系美女な後輩が俺に擦り寄って来るのだがどうするのが正解なのだろうか?  作者: ムラタカ


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佳代編 4話

「はあ…はあ…しんど…」


私が務め始めた職場で女のする作業は主に梱包作業やら男性社員のフォローとかがメインだ。

男性社員が動かしてる大きな機械から吐き出される紙束を揃えてそれをダンボールに詰め込みフタをテープで止めてパレットとかいうプラスチック?の板に置いていく。


それを永遠に繰り返すのが私の仕事だ。

面白い要素なんて何も無いし作業はマンネリでつまらない。

そのくせ時間は全く進まないのにしんどいしヘトヘトになる。

こんなのを毎日?馬鹿げてる…。


帰りたいし休みたい…。


「中岸さん…び…ば…行って来て!…」


「え?」


「だから!B2番行ってっていってるでしょ!」


「はっはい!」


機械の騒音のせいで誰かに話しかけられてても聞き取れないし聞き返しても不機嫌に罵声を飛ばされるだけ。

耳が悪いみたいな扱いをうけてる私が悪いみたいに攻め立ててくる。

本当に 巫山戯てる…。


楽しくない…

つまらない…

しんどい…

腹立つ

ムカつく…



「大丈夫?中岸さん?」


「立儀さん…別に大丈夫よ…B2よね?行くわ」


「う…うん…気をつけてね…」


私を心配して立儀愛梨が話しかけてくる。

年下のガキに心配されても惨めな気分になるだけだ…。

職場で私は浮いていた。

そりゃそうだ…

馴染もうとしないし馴染める気がしない。

そもそもだ…。


ここは確かに女の職員が異様に多いが殆どが私よりも10は若いのだ。

皆、立儀愛梨と同じ20代前半で動きにキレがある。

女性社員のリーダー格にあたる霧山紗月は所謂体育会系の女子で女なのに力仕事もなんのそのだ。

他の女性社員達も彼女を姉さんとかなんとか言って慕っている。

俗に言う姉御肌で面倒見が良く皆から慕われている。

当然立儀愛梨も彼女を慕っていて仲がすこぶる良い。

ああいう体力お化けは苦手だ。

自分に出来る事は基本誰にも出来ると思い込んでいるタイプだ。

正直にいうなら嫌いだし、関わりたくない。


そんな私の考えが透けて見えるのか彼女を慕うここの女性社員から私は良く思われていない。


しかしどういう訳か立儀愛梨だけは親身に私の心配をしてくれる…。


それが私には惨めで仕方なかった…。



仕事が終わって家に帰ろうとしていた時の事だ。

立儀愛梨と相澤智樹が何やら話し込んでいた。




「どうやったら中岸さん皆と打ち解けれるかな?」


「あんま無理に仲を取り持たなくても良いんじゃないか?こういうのは個人の距離感とか色々あるだろうし…」


「うん…でも…」


「立儀さんは優しいな」


「え…?ちっちがうよ…そういうのじゃなくてね…」


「昔の自分に重ねてるの?」


「え…?あぁ…そうなのかな?……そう…なのかも…」


「それでも俺は優しいと思うよ…」


「もう…トモ君の馬鹿…」



いい雰囲気だ…

人を出汁に雰囲気作りをしないでもらいたい…

反吐が出る。


他人の色恋なんかに興味はないけどやっぱり腹立たしいのは変わらない…。

めちゃくちゃにしてやりたい衝動を抑えきれない。

私を見下して同情して…優位に立とうとする糞女…。

歳の頃もあの糞女と被る…。

共通点は若くて美人…。

私だって美人な方だけどどうやったって若い奴には敵わない…。

老いたくて老いたんじゃない!

私だって若ければ…。


若ければ立樹だって私を捨てなかった…。



腹立たしい。

ムカつく…。

苛つく。





相澤智樹は立儀愛梨と仕事の話をした後は帰路に付いていた。

彼は中学を卒業した後、直ぐにここで働き始めた。

若いなりに努力と経験を重ね、職場でも一定の信頼を寄せられ、それなりの立場や役目を与えられている。


この工場は児童更生施設と密接な関係をもっており、更生した若者の受け入れ先としても機能している。

立儀愛梨もそんな人間の一人で問題児としてこの職場にやって来たという経緯を持つ。


愛梨の面倒を見ながら彼女に仕事を教える事となった彼は愛梨が更生施設出と言う事もあり、厄介な人間である事を危惧していたが予想外に真面目な彼女の仕事ぶりに面食らう事となる。

最初こそ面倒だと思っていた彼女との仕事付き合いも次第に考え方を改め真摯に向き合って行こうと思うに至る。


最近ではそんな彼女に密かな好意を寄せているが公私混同はしまいと自分の気持ちに蓋をしている。

事実立儀愛梨は可愛くて美人だ。

胸も大きく男好きする体付きをしていて野暮ったい工場指定の作業着も彼女が着ればとても魅惑的な服に見えて来るのはきっと気の所為何なんかではないだろう。


こんな娘と付き合えたらと思うのが正直な所だが彼女が男からそういう目で見られる事を嫌がっているのも察している。

だから自分はそんな奴等と同じにはならないぞと誠意をもって接しているつもりだ。

彼女に昔何かしらあったのは察しているがそこに干渉する気はないしそんな権利は自分にはない。

ただ仕事仲間として彼女と接していればそれで良い。

彼はそう思っている。


一人で帰り道を最寄り駅まで歩いていると向かい側のの路地から誰かが飛び出して来た。

慌てて警戒するも突然の事で対応出来ず彼はその何かに押し倒されてしまう。



「いてて…」


「あつぅ…あっ!ごめんなさい…私…」


「え?中岸さん?」


飛び出してきたのは意外にも中岸さんだった。



「あっ…相澤さん…ごめんなさい…」


「え…と…別にいいけどどうしたんです?」


「えっと…何か…その…誰かに追われてる気がして…」


「え?本当ですか?」


「気のせいかもしれないんですけど…私怖くって…」


涙目を作って相澤智樹に抱きつく佳代。

勿論誰かに追われてるなど嘘だ。

全ては愛梨から智樹を奪うための自作自演

佳代は智樹にしなだれかかり見上げる様に視線を向ける。

智樹は背が余り高い方ではないので実際モデル体型で平均女性よりも高めな佳代との身長差はそれ程無い。


それでも見上げる構図を作ったのはそれが男性受けが良いと知ってるからだ。


「だ…大丈夫ですよ…この辺りは人通りも多いし…」


「でも私…こわくて…」


抱きつき腰に手をやり胸を押し付ける。

智樹の頬が紅く染まりだす。

照れているのが分かる。

自慢のバストを男に押し当てるのに抵抗はあるが次の瞬間にはコイツも過去の男共と同じ様に猿の本性をさらけ出して行為に及ぼうとするはず。

スマホで証拠となる写真を撮って愛梨をフるように脅してやる。

なんならコイツを新しい寄生先にしてもいい。


「佳代さん…俺…。」


智樹は口を開く


佳代は口角を上げてほくそ笑んだ。


ニタァっと。







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