女神さまは少し天然です。
―ゴクッー
「ゲホッゲホッ」
パフェが変な所に入ってしまった。
女神さまが背中をさすってくれる。
・・・やっと収まってきた。
「はぁ、いきなり顔の向きを変えるなんてひどいじゃないですか!」
と女神さまに文句を言うと、女神さまは顔を背けながら
「だって、そうでもしないと貴方人の話をきかないでしょ?仕方がなかったのよ。」
と少しすねたように言う女神さま。
「ところで、今まで不思議に思っていたのだけれど,どうしてあなたはそんなに不幸な人生ばかり歩んでいるの?どMなの?」
「どMじゃないですよ!いやね、自分でも不思議でしょうがないんですよ。貧乏な家に生まれて食べるものがなくて一歳で餓死して死亡。次は金持ちがいいなんて願って生まれ変わったら悪役令嬢で、餓死は無かったけど、運命変えられず処刑されて十六歳で死亡。あんまり酷いいじめとかしてないんだけどなぁ。」
「もう本当そこまで行くと可哀そうを通り越して逆にどこまで不幸な人生を繰り返していくのか楽しみになってきますね。」
「酷い!人の不幸を楽しみにするなんて。それでも女神さまなんですか!!」
「えぇ。れっきとした女神よ!」
「・・・あの発言の後のその堂々たる態度はさすが女神さまです。」
「そうでしょ!」
女神さまは鼻を鳴らし少し得意げだ。
私褒めたつもりはなかったんだけどなぁ。
食べ終わったことだし、次の転生に早速向かいますかな。
よいしょっと立ち上がり、次の転生に向かおうとした私に女神さまは待ったをかけた。




