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やっぱり笑うと碌なことがない

私がグレイト・マントヒヒを二頭倒してから5年がたった。あの日から私は毎日のように魔物狩りに連れていかれるようになった。そのおかげか私はLv50になっていた。

私が生まれたあたりから魔物の出現率が増えたらしく、多い日では一日10頭ほど魔物を狩っていたし、グレイト・マントヒヒ以上の魔物も稀に出ていたが、お爺様、お父様、私の三人で対応できていたため、特に問題はなかった。


そんなある日、私がいつものように魔物を狩って帰ってくると、机を挟んでリビングのソファーに座り、難しい顔をして話しているお爺様とお父様がいた。


「ただいま戻りました。お二人ともそんな難しい顔をしてどうなされたのです?」


二人は難しい顔のままこちらを向き、

「お帰り、リリー。実はな、王宮から書状が来てな」


とお父様が机の上に置かれていた紙を私に見せてくれる。



 オルフェイ領領主殿

近々、隣国との戦争が始まるため、兵士を出すように。

なお、速やかに兵を出さない場合、爵位を召し上げることとする。

                 ミリスト王国・国王ルシアン・ミリスト



「兵士を出せって、家の領地に兵になれるような人なんていないじゃない。みんな農民なのよ!?」

手紙を読んだ私はそう大声を出していた。


「落ち着け、リリー。国王からの命令には逆らえん。じゃが、家には兵に出せるような領民はおらん。出したら最後、骨になって帰ってくるじゃろうからな。」

お爺様はそういって紅茶を一口飲んで、次にフッと少し笑った。


あっ、嫌な予感がする。聞きたくない。


「じゃがな、何人とは書いておらんじゃろ?」


背中を冷や汗が伝う。

「お爺様、何を言いたいのです?」


笑みをより一層深めてお爺様はこういったのだ

「わしが行ってこよう!一人でな!!」


「お爺様!?何を仰っているのですか!?お年をお考え下さい。それに2年前の地竜戦でお爺様は右足を負傷なさっていたはずです。兵に行ったとしてもまともに戦えるとは思いません!お爺様が行かれるというのなら、私が参ります。」


「・・・リリーよ、わしはな、家族を愛しておるし、この領地もあいしておる。かわいい孫娘を戦地へは行かせられんのじゃ。それに、グラハントは領主で兵には出せん。分かってくれんか?」

優しい目で私を見つめながらそういうお爺様に


「お爺様が今行かれてもまた、兵の徴収が来ますわ。次は人数も指定して、それもこの領地では出せないような人数を出すように言ってくるでしょう。そうなると、お爺様が愛しておられるこの領地は人がいなくなり、廃れてしまいますわ。なら、現時点で一番戦えそうな私を兵に出すのが一番だと分かっていらっしゃいますでしょう?」


お爺様の手を握りしめ、真っすぐに目を見て話す。

「心配ありません。お爺様とお父様に鍛えられたのですもの、そうそう死んだりしませんわ。」


「・・・本当に行くのだな。」


「はい。私、もう決めましたの。」


「そうか、では頼んだぞ。リリー」


「えぇ、お爺様。このリリー見事手柄を上げて帰って参りますわ。」

そうして、私が兵に行くことが決まった。


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