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アンナプルナ小鳩  作者: あかあかや
氷河には氷があるよね編
177/1133

レカナート市リテパニ地区

 そして、今度は南側に顔を向けて、指さした。道の向こう側には住宅地と水田が広がり、その先に小高い丘がいくつかある。これは常識的な高さの丘で、標高も二十メートル無さそうだ。

 その丘の上に、キラリと白く光る屋根が連なっているのが見えた。何かの工場のような印象である。

「レカさんの家があるリテパニ地区です。酪農場を経営していますよ。さらに川を越えた向こうには、バグマラの丘がありますが、そこでオリーブを栽培しています」

 確かに、小高い丘のさらに南側には、サランコットの丘よりは低いのだが、それでも堂々とした丘がある。東西に長く伸びていて、ポカラ盆地の南端を縁取っているようだ。


 ちょっと考えるカルパナだったが、ハンドルは南へ向けずに、そのまま東へ走る。

「遊びに行こうかなと考えたのですが、酪農場ですので、部外者は立ち入り禁止でした。まだ彼女も寝ている時間ですしね」

 昼前なのだが、まだレカは起きていないようだ。

 ゴパルは、養豚団地からの悪臭が気になっていて、再び視線を後方へ戻している。


 ちなみに、養豚場も部外者は立ち入り禁止だ。人が病気を持ち込む恐れがあるためである。牛豚の場合は、口蹄疫というウイルス病が代表的だろう。ネパールはインドや中国と共に、口蹄疫の流行国である。

「悪臭対策は必要でしょうね。ですが、まず最初は、レカさんの酪農場で実験する事から始めましょう」

 カルパナが静かにうなずいた。

「そうですね。明日にでも、レカちゃんのお父さん、お兄さんに詳しい話をしてみますね」

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