“さびしんぼ”なオレのジゴク待ち
火曜日ですが、やっぱり黒いです。(^^;)
いいんだ!
だって「人」と言う字の成り立ちも……ひとりの「ひと」がもうひとりの「ひと」を支えている表意文字じゃなく、独りで立っている人を横から見た図だって説もある!
無理して支え合わなくたって否が応でも絡んで来るのが人。
放っておいてくれ!!
どうせあと3年もすればスーツ着て……
今の生活と将来への『投資』として日々食い潰している『奨学金』と言う名の借金の返済と慎ましい日常を支える為に、あくせく働かねばならないのだから……
せめてバイトが無く、“出席を取らない講義”だけの日は朝からアパートに引きこもっていたい。
「毎日が日曜日」なんて事を言ってるんじゃない。
今日この火曜日の事だけだ。
もう色々ウザいんだ
大した高校でも無いのに
オレがなまじ生真面目だったばかりに……
高校の進学実績のネタにされ、模試D判定だったのに受験した大学が補欠合格してしまって……
親は単純に「お前には分不相応の大学だ」と言ったのに、自尊心と学校に“担がれて”大枚をはたいて入学したけれど……
周りの奴らは皆、進学校出身で、オレとは“地頭”のレベルからして違っていた。
それでも“般教”が多かった1年の前期までは必死に追いついた(追いつけた)。
でも、2年も後期になり……本格的に“専門”が増えて来ると、低空飛行はおろか墜落状態になってしまった。
バイト、風呂、メシ以外の時間は、まるで受験勉強の様に寝る間を惜しんで机に向かったが、ダメだった。
他の奴らが片手間でやってしまう事がオレにはできない。
よって、グループワークが有ったりすると元々が“ぼっち体質”のオレは完全に“厄介者”で……メンバー全員から蔑みの目で見られる。
こんな自分は果たして卒業できるのだろうか?
留年なんてできないから取得単位数が足りなくなったら、その時点でジ・エンド。
何とか卒業できたとしても……3年の5月くらいからスタートする就活を乗り切ってまともな就職が出来るのか??
ああ!!
この布団から出たくない。
飯と排泄以外は手に持ったスマホ1台でどうとでもなるし……
いっそ、人生飛び越え、独居老人となって
このまま朽ち果ててしまいたい……
願わくはポックリと……
旨い物は食ってしまえばもっと食いたくなる!
女なんか声を掛ける事すら100mの壁だ!!
だからオレは……
この枕元に置いたピッチャーの水と“生活専科”の袋入り100円ビスケットを摂取し、スマホを見ながら右手を使えばいい。
それでいい。
このオレ自身の体温と湿気がこもった布団こそが“ライナスの毛布”
エンガチョがって人も寄り付かないからちょうどいい。
毛布の中で腐り、そのまま朽ち果てる。
最高じゃないか!!
人の迷惑を平気で顧みない事を
死をもってやってのけるなんて!!
ちょっとだけ小気味よい。
脳みそや性格や人生までも腐りゆくオレの末路にピッタリだし、その腐臭を具現化できる。
ああ……
どこにも行きたくない。
部屋から出たくない。
布団から出たくない。
いつしかオレは
夢想する。
この部屋は……
遠い昔に神社の境内で見つけたアリジゴク。
そう!アリさえ通らなければ、オレは何ヶ月も動かない。
けれど、誰かが蔑みや中途半端な同情や好奇心で
穴の底で蠢くオレをうっかり覗き込んでしまったら
このすり鉢の奥底からネガティブの砂をぶつけて
穴の中へ落し、引き摺り込んでやる!!
実際、オレはその光景を夢に見て……
目元やネイルに鱗粉を塗した“蝶”にかぶり付き
精を出した。
ネガティブ男子の“着ぐるみ”を着てみましたが……短時間なら面白いかも( *´艸`)
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