第4回『伝家の宝刀』
むぅ、誰ですか、ただで読んではダメですよ!
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いいですか、ショートショート作家の伝家の宝刀、いわば、三種の神器、「叙述トリック」、「ミスリード」、「ダブルミーニング」に関する体系的なノウハウは、ここでは披露しませんからね。
私と友誼を結んでくれる人にしか話しませんから!
なにせ、ショートショート作家の生命線です。
いや、まあ、全く触れないって言うのも意地が悪いので、こぼれ話程度には、話ますけれど。
でもでも、とりあえず、叙述トリックの中で、一番使用頻度の高いのだけですよ。
主語を省略します。
日本語は、述語や助詞を省略することはできても、基本的に、主語を省略することは出来ません。
何かの正体を隠したいとき、それじゃ困ります。
でも、例外があるのです。
当事者間で意思の疎通がはかれる時、会話文の中では、主語を省略することができます。
「あっ、おかえりなさい、どうだった?」
と、こんな風に、主語を省略することが出来るわけです。
これを悪用して、叙述トリックを行います。
主語を隠すのは、叙述トリックの基本のひとつになります。
これは、説明しておかないと、さすがに差しさわりがありそうなので。
会話文を使う以外では、代名詞を使う方法があります。
指示代名詞の、あれとか、それとか、人称代名詞の、私とか、ですね。
あとは、あだ名をつけるという方法もあります。
ポンコツとか、御守りとか、ご隠居とか、呼ぶわけですね。
あだ名をつけると、読者にイメージを植え付けることが出来るので、実物は、そのイメージとはかけ離れていた、なんていうミスリードにも、ついでに使えたりします。
状況や概要を説明することで、主語の代わりにするという方法もあります。
「ずっと倉庫にしまってたやつ、もってきて」
みたいな感じですね。
ハッ、しっかり説明している!
叙述トリックは、ショートショートの要ですね。
『偉い人にはわからない』
https://book1.adouzi.eu.org/n6995ge/5/
元々は、友人に、叙述トリックの説明をする目的で書いた物です。
実例として、どうぞ。
普段は、ショートショートでほのぼのコメディ集を連載しています。
ショートショートの実例がいっぱいありますので、良かったら見てください。
『月の音色』、『ほんのり、ほのぼのしてもらえたら嬉しいです』、『みどりの竜』です。




