第20回『特異なキャラクター・その2』
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反応が無いと、本当に、泣きますよ。
キャラクターを作るというと、可愛い女の子にしようとか、秀才タイプにしようとか、そんな風にイメージされるかもしれませんね。
でも違います。
作中で、そのキャラクターの登場、あるいは、言動を挟んで、その前後で、何か状況が変わる、その『何か』を決めることを、ここでは、キャラクターを作ると言います。
以前にも、何度か話しましたけれど、ショートショートは、二つの要素をくっつけてひとつの話にしたもの、というのが基本形のひとつです。
この二つの要素は、繋がりをもちつつも、発想の飛躍が存在していることが望ましいです。
前回、特異なキャラクターは、普通なら省略できないような説明を、いくつも省略できると書きました。
それを応用します。
二つの要素の接着剤として、特異なキャラクターを使うと、途中の説明を省略して、いきなり普通ではありえないつながり方をさせることが出来ます。
これも、以前に何度か話しをした、落ちをショートショートにアレンジする方法のひとつなのです。
特異なキャラクターを作る時に、気を付けるべきことは、大きく二つです。
①どんな行動原理によって動いているのか。
②どんなことなら説明を省くことが出来るのか。
『二つの事を説明抜きでくっつける』というのが、キモです。それを可能にするのが、上記の二つということです。
前回、例にした二つの話
『お祈り無双! 一日五分、祈祷するだけで世界を救います!』
https://book1.adouzi.eu.org/n6995ge/14/
『続・お祈り無双! 一日五分、祈祷するだけで世界を救います!』
https://book1.adouzi.eu.org/n6995ge/34/
それに、出てくる女神様は
①不思議な力を持っているので、多少、おかしなことが起きても、その原因を説明しなくても良い。
②言動が浮世離れしていても、不自然に思われない。
という二種類の事柄について、そのキャラクター性からデフォルトで、説明を省略できる特権を獲得しています。
そして、その行動原理として
①子供の遊びをしたがる。
②形から入る。
③傍若無人。
という設定を付け加えます。
この女神様を使って作るショートショートは、コスプレをして登場するけれど、その服装から得らえる情報と、その目的とがかみあっていない、というネタです。
まず、子供の遊びを、いくつか挙げて、そこから連想ゲームを開始、だるまさんが転んだ → テンカウント → ボクシング と連想して、真ん中のテンカウントを抜いて、コスプレがしやすいボクシングを先にして、だるまさんが転んだを直結、最後に、テンカウントを理由として説明します。
第7・5回のパターンに当てはめると、
パターン4
① A → B → C と連想。
② A → C → B に並び替える。
の変形で
① A → B → C と連想。
② C → A → B に並び替える。
ですね。
この時、「なんでコスプレ!」とか、「言動がおかしい!」とか、諸々のマイナス要素を問答無用で排除してしまえるのが、特異なキャラクターの効力ということです。
以前に、擬音は、『関数』だという事を説明しました。
特異なキャラクターも同様に、『関数』なのです。
このキャラクターの行動原理は、こうですと、先に説明をしておき、それ以降、そのキャラクターを登場させるだけで、説明を省くことができる、というのが、特異なキャラクターの効力です。
その説明を省略できるということを、さらに応用して、二つの要素をくっつけると、発想の飛躍やギャップが無理なく生まれるということですね。
『特異なキャラクター・その3』に続きます。
その3に続きます。
近いうちに書きます。




