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お店訪問1

ひどいことをさせている方がタイプ速度が上がる今日この頃です。

 軍資金を手に入れて、さあ商店通りを見に行こう!と思った矢先


「てめえさっきはよくもやってくれたな!」

「装備だけのくせしやがって!」

「俺たちに恥かかせたんだ、殺されても文句は言えねえぞおらあ!」


 なんかうるさい連中が路地裏で絡んできてます。うざってえな、どうしてくれよう。


「おい、黙ってねえでなんとか言えや!」

「こいつまさかビビってんじゃねえの?」

「は!この腰抜けが!そもそも剣7本もってるとかバカじゃねえの?クソガキが!」


 あー、もうだめだ、こいつら。もう俺に敵意(・・)を向けちゃったからもうだめだよこいつら。


「リイ、もうこいつらやっちゃってもいいよな?」


「コーン!」


 リイも賛成なようだしやっちゃいますか。とりあえず一番近くにいるこいつからかな。


「お、なんだ?やるのかこら」

「腰抜けちゃーん、そのキツネちゃんに守ってもらうんですかー?」

「雑魚がいきがるからこういうことに…」


 さっき投げたやつが最後まで言い終わらないうちに俺はそいつの足にローキックをくらわせた。足が折れたというよりも潰れた。粉々に砕けたらしくもう皮だけで繋がっている状態だ。


「ギャアアアアアアアア!」

「て、てめえなにしやが…」

「お、おい、こいつやべえんじゃ…」


「言わせねえよ。」


 さらに他の連中の足もローキックで潰す。ちゃんともう片方の足を潰すのも忘れない。


「ガアアアアアアアア!」

「あ、足があああああああ!」


「おーおー、こりゃすげえことになってんな。早く治さないともう二度と歩けないんじゃね?ていうかお前らってお前らは他の仕事に就けないようだから冒険者やってるくちだろ?じゃあお前らどうすんだろうな、これから。」


「た、頼むうううう。ち、治療を、治療をおおおおお!」

「謝る、謝る謝りますからああああ!」

「このままじゃ死んじまう、死んじまうよおおおお!」


「先に絡んできたのってそっちだろ?なんで俺がそんなことしなきゃいけねーの?正当防衛だよ正当防衛。」


 三人の足を踏みにじる。リイもこいつらの一人の足の上で飛び跳ねている。見てるだけだったら微笑ましい光景なんだけどあの飛ばれている奴めっちゃいてえだろうな。ま、どうでもいいけど。


「痛えよおおおおおおおおお!」

「ち、ちきしょおおお、このクソキツネがああああああああ!」

「くそ、てめえも死ねえええええ!」


 なんかさっきぎるどで投げたやつが持ってた剣をぶん投げてきた。痛みでろくに狙いも付けられないしヘロヘロだったから避けるのなんて楽勝だったけどあえて柄を掴みとって他のやつの足に投げ返す。


「ギャアアアアアアアアアアアアア!」

「お、おいお前なんてことすんだよ!」

「お、俺のせいじゃねえだろうが、バカが!」


 バカってなんだよクソがああああ!、とかわめいちゃってるけど正直うざったい。こいつら生かしておいても仲間に頼んでとかで復讐されたらやだしなあ。


「ケンカすんなって。お前らが俺に絡んできた理由話せば治療してやっから。」


「ほ、ほんとにか!ほんとだな!」

「こ、こいつ!こいつがあの受付のマリーに惚れてて、それで気に入られたあんたに絡んだけど、恥かかされたから襲おうって!」

「お、おい!てめえそんなこと言ったら俺がやべえだろうが!ち、違う!本当はこいつが…」


 バカを言い出したのはさっき剣を投げてきたやつらしい。ていうかそれだけの理由で絡んでくるってガキかよ、こいつ。それに乗っかるこいつらもこいつらだな。


「わかった、治してやるよ。ヒール!」

 

 三人にヒールをかけて足を治してやる。


「おお!すげえ、ホントに治った!」

「よくもやってくれやがったなちきしょう!」

「てめえのバカさ加減を思い知りやがれえ!」


「えいや!」


 治した途端バカ三人がまたハッスルし始めたのでザ・バランサーでバカ三人の首の付け根を切る。切ったのは脊髄だ。首はかろうじて動かせるが、付け根から下をまったく動けなくなり、全員地面にあおむけに寝転んだかたちになった。


「な、なななんだよこれええええ!」

「動かねえ!体がうごかねえよおおおおおお!」

「感覚までねえ!どおなってんだよおおおおお!」


 またギャーギャーわめきだす。うるさいな、口も塞ぐか。

 でかい釣り針を作って上下の唇に通してさして口を塞ぐ。次にこいつらの脇にフックのような突起の着いた柱をつくる。あとは釣り針にピアノ線をつくって結び付けて、ピアノ線のもう片方をフックのところにかければ準備OK。首を上げ続ければ釣り針は唇に食い込まないが少しでも首を下げれば釣り針が食い込む距離に突起はあるので、少しでも痛みをやわらげたいなら首を上げ続けるしかないという拷問が完成する。


「んぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ!」

「お、おい…お、お前なにやって…」

「やめろ!こっち来るんじゃねえ!」


 なんかわめいてるけど針を指せば関係ない。喉を踏みしめて押さえつけてから指すと楽になるとわかってからはその方法でやっていき、三人分の仕掛けを完了した。

 

「あとで俺はここにくるから、それまで唇が裂けてなけりゃまた治療してやるよ。」


 後ろでんーんー言っているようだが気にしない。あとは人目につかないように壁で囲めて完了だな。


「またせたな、リイ。さあ、店を探検しに行こうぜ。」


「コン!コンコン!」


 リイは特に俺がしたことに反応はせずに店を見に行こうという俺の言葉に従って店の方に早く行くようにせっついてくる。わかってるって。

 じゃれあいながら俺たちは商店通りに着いた。今日はあとはショッピングと洒落込みますか。

 

「まずは肉屋から回るか。欲しい肉があれば言えよ。」


「コン!」


 まずは肉屋に向かう。肉屋には安いポークミートから高めの宝石肉まで多種多様な肉が揃ってた。ちなみにスケイルベアーミートというあのクマの肉は上から数えて三番目だった。あの絶品の肉よりももっといい肉があるとわかったらリイがそのまま我慢するはずもなく、


「コーン…」


「だめだって、我慢してくれ。金が足りないんだって。」


 そう、リイが一番高い宝石肉をねだってくるんだ。あのかわいい外見で、目を潤ませながら、『買ってくれないの…?』みたいな鳴き声を出しながら俺を正面から見つめている。で、でも宝石肉って銀貨50枚もするんだぜ?しかも量がちょびっとで、リイが一口食ったらそのままなくなるくらいの量なんだ。コピーすればいいったってまだ試してもないし、リイの躾にも悪いし、ここは心を鬼にして…。


「コン…コーン…。」


 や、やめろ!そんな『そっか、そうだよね。わがままだもんね…あきらめるよ…。』みたいな声を出すんじゃない!そんなことされたって俺は別に買ったりなんか…


「店長、この金で買えるだけの肉を上等なやつから順にくれ。」


「コーン!コンコンコーン!」


 畜生、悪いか!あんな見え透いた演技に騙されて悪いか!心がズキズキしたからってついつい亜空間で銀貨を大量に複製して悪いか!


「へ、へい…ま、毎度…。」


 見ろ、店主も驚きを通り越して不審な目でこっち見てるじゃないか!でも俺は気にしない。リイのためだ!気にしないったら気にしないんだ!


「コーン、コンコンコーンコン♪」


「うまかったってか。そりゃ何よりだ。でも次からは我慢してくれよ?怪しがられるからな。」


 結局あの肉屋に置いてあった肉をすべて買い占めた形になった。リイは俺の肩で器用に後ろ足でバランスをとりながら前足で肉を食べ続けている。生臭え…。


「ま、作った金は一応使えることが分かったから良しとするか。払った代償がちょっとでかいかもだけど。」


 だってさっきから後ろで俺たちをつけてきてる汚えガキが何人もいるんだよ。さっきの見られてたっぽいから俺を金持ちの貴族かなんかと勘違いしてんのかね?装備の見た目も豪華だし。剣七本だし。


「やっぱ剣こんだけぶら下げてんのは目立つか…。その辺でローブかなんか買ってくるか。」


 自分で作ってもいいけどそれだとどっかもったいない感じがするんだよな。ローブってことはいっぱい汚れたりとか使い捨てたりとかするだろうし。自分で作るとなるとキレイにできるけどめんどくさいし気を遣ったりしちゃいそうだからぞんざいに扱えないのは困る。

というわけでまずは道具屋からだ。ちなみに道具屋ってのは冒険に使うものが中心で雑貨屋が日常生活で使うものを中心に売っているらしい。


「いらっしゃいませー。どうぞ適当に見てってねー。」


 辺に間延びした声で店の奥から声をかけられた。とりあえず言葉通り適当に見てみる。

 色々売ってんな。水筒や背嚢から簡易版のテントまで売ってある。体力を回復するポーションも売っている。でも旅をするっていってもなにを買えばいいのだろうか。


「おい、ちょっといいか?」


「はい?なんですかー?」


 店番をしてたのはおっとりした感じの女性だ。髪は長くて、ポワポワした感じといえばいいのだろうか、天然っぽい掴みどころのない感じがするタイプだ。


「この間冒険者になったばかりなんだが何を買えばいいのかわからないから必要なものを見繕ってくれないか?」


「わかりましたー。ではこちらの冒険者セットなんてどうですかー?お客さんみたいな人が結構いますからこうやってまとめてあるんですよー。単品で揃えるよりお安くなっています―。」


「わかった。それでいい。ところで薬草とかからポーションを作るにはどうすればいい?」


「それでしたらーウチのような道具屋に材料持ち込みで依頼するか作り方を調べてご自分でーとかがありますよー。難易度が高いものだと魔道具屋に持ち込んでもらわないといけませんよー。」


「魔法道具屋とこことは違うのか?」


「あっちはー身体能力強化のポーションとかー魔石を使った道具とかを主に売ってるんですよー。」


「なるほどな、わかった。いくらだ?」


「はいー。銅貨15枚となりますー。それにしてもふわふわなキツネさんですねー。」


「大事な仲間だ。俺もかわいがってる。」


「コン!」


「うらやましいですねー。触らせてもらってもーいいですかー。」


「俺は構わないぞ。リイはいいか?」


「コン!」


「わー。ありがとうございますー。きゃーふわふわですー。」


 やっぱりリイのかわいさは人を惑わせるらしい。俺もさっきやられたぜ…。


「もういいですー。ありがとうございましたー。」


「また来ると思うからそんときゃよろしくな。」


「おまちしてますー。次もリイちゃんを連れてきてくださいよー。」


 道具屋を出てから向かったのは件の魔法道具屋だ。道行く人に道を尋ねつつ向かうと、驚いたことに昨日初めて来たときに目に留まったあの壁に魔法陣が書かれているあの店だった。入ってみると


「ヒヒヒ…いらっしゃ~い。」


 またも声をかけられたが、今度はザ・マッドサイエンティスト!な白衣を着た人が接客してきた。正直言って帰りたい。でも魔法道具屋の店はここしかないらしいし、露店だと品質が危険な感じがする。そういえば聞いた人たちは皆『あ~、あの店か~。』みたいな顔してたな。なるほど、こういう店だからか。

 

ちょっと中途半端かな?とも思いましたが作者的にお店は大事だと思うので分けてみました。

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