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異世界に行ったので手に職を持って生き延びます【書籍2巻発売・コミカライズ 決定】  作者: 白露 鶺鴒
第六章

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6-17.再会


 ライさんと別れて、採取しつつ、追ってきてる冒険者が近付いてきたら逃げるを繰り返す。


「夜はのんびりと過ごしたいんだけどな」


 魔物もいるし、私を追う冒険者もいる。

 流石に、のんびりと過ごせないことは承知しているけれど。


 暗くなる前に、寝る場所を確保するために安全な場所を探す。

 シマオウが崖のような場所を颯爽と登ってくれたので、しばらく追いかけてくることは出来ないと思うけどね。


「にゃぁん~」

「どうしたの?」

「にゃっ、なぁ~」


 モモが甘えたような鳴き方をしながら、先導をするように歩き始めた。

 着いた場所は、洞窟だった。


「シマオウと会った洞窟よりは狭い感じだけど、結構、奥までありそうだね」

「ぐる~」


 モモが入口でにゃ~にゃ~と奥に向かって鳴いている。

 う~ん。モモが行きたいというのは少々不安が残る。


 自分の望みを優先するところがあるからね。おかげでシマオウと出会えたりもしたけど。


「がぅ!」


 シマオウが奥へと駆け出したので、後を追う。

 シマオウの判断であれば危険はないだろう。


「うん? あれ、シマオウ。なにしたの?」


 シマオウの全速力には着いて行けず、私とモモが奥に着いたときには、モモと同じ魔物だと思われる豹の魔物達と真っ黒な犬っぽい魔物の群れがひれ伏していた。


「がう!」

「にゃ~!」


 モモが大きな豹と、その子供らしい2匹に近づいていく。


「あれ? モモのお母さん?」


 モモが楽しそうにじゃれ付き始めたので、多分そうだろう。


 模様とか、ちゃんと覚えていないから、絶対ではないけれど。

 モモの兄弟の数も減っている。いや、過酷な場所だし、仕方ない。


 じっと見つめ合って、こちらに対し敵愾心がない辺り、おそらくモモの母豹で間違いない。


「回復するね。光回復〈ヒール〉」


 ところどころ、怪我をしている母豹に回復魔法を唱えておく。

 多分、このシマオウにより、地面に這いつくばらせているハイエナっぽい魔物に襲われていたのだろう。


 兄弟たちにも回復魔法をかけておく。


「ぐぅ……」


 う~ん。

 魔物と言っても、縄張りはあるのだろうし……とりあえず、シマオウとの実力差で襲うのを止めたのだろう。多分。


「えっと、ごめんね。この仔達は諦めてくれるかな。代わりに、これで我慢してくれる?」


 シマオウとモモ用の餌で申し訳ないけれど。

 このダンジョンによく出るキノコに擬態するウシの魔物の死体をどんと置く。


 シマオウとモモは喜んで食べるので、多分、食べれないことはないだろう。

 ハイエナの魔物5体に餌を渡しておく。


 豹達は諦めて欲しい。

それがわかったのか、大人しく牛を食べ始めた。



「えっと、じゃあ、行こうか」


 モモの兄弟と母豹に声をかけると戸惑いつつも、ついてきてくれる。


「シマオウ。ありがとうね」

「ぐる~」


 流石にハイエナがいる洞窟内で過ごすわけにもいかず、他のねぐらになりそうな場所に移動して、夜営の準備をする。


 薪をくべて、テントを張る。

 自分用の食事のついでに、モモが鳥を焼けとばかりに、渡した餌をたき火に投げ込もうとするのを止めて、私の方で串に通して肉を炙る。


「大丈夫?」


 母豹にも炙った肉を渡すと、先に母豹が食べる。その後、一鳴きしてから、それを兄弟豹達に渡していた。


 モモに与えているから大丈夫だろうけど……基本的には生肉食べてることのが多いはず。慣れないものを与えて良いのか。判断がつかない。


「にゃっ、にゃっ!」

「なぅ~」

「なぁ~」


 一通り落ち着いたため、モモは兄弟たちと遊んでいる。

 楽しそうではあるけど、どうしようか。


 母豹はゆったりとしつつも、こちらを観察してる。

 おそらく、シマオウより実力は下。

 子ども達もいるため、どちらかと言えば逃げる事のが多いのだろう。


 やせ細るほどではないけど、何となく栄養は足りていない。

 二匹の兄弟たちも汚れているだけでなく、モモに比べれば色艶が悪く、大きさの割には細い。


 野生の環境は厳しいのだろう。


「さてと……モモ、元気になったけど、お母さんのところに帰る?」

「にゃ? な~」


 モモは兄弟とじゃれ付いていたが、私の言葉を聞いた途端、肩に飛び乗ろうとした。


「いや、重くなったから無理だって」


 肩に足をのせてだらっと背中にくっついてくるモモを掴んで、膝の上に乗せる。

 そうすると母豹が近寄ってきて、ふんふんとモモの匂いを嗅いだ。


「ごめん。多分、戻る気はないみたい。モモは元気すぎるくらいに元気だよ」

「なぅ」


 モモは兄弟よりは私を選んだ。少し安堵しつつも、母豹はどうするかが心配になる。


 しかし、母豹はゆっくりと頷いて、私の頬を軽く舐めた。ざらっとした舌に驚いたけど、多分、親愛のつもりなのだろう。

 前あった時は、結構怖かったんだけど。

今は実力もついたから、怖いとは感じない。


 しかし。

 モモは群れに帰る気はないらしいけど、どうするべきか。

 私が〈テイム〉を出来れば、母豹達も連れ帰ることは出来るのだけど。


 テイムしていない魔物をダンジョンの外には連れ出せないし、ナーガ君いないと駄目なんだよね。


「でも、おいて行くのもね……」


 モモは自分の家族を連れ帰る気満々に見える。

 何だかんだと、ナーガ君がテイムしている魔物は増えている。


 特に猫科の動物。豹、虎、カラカル、ライオン。ただ、今のところ、トップはシマオウで揺るがない。今更、3匹増えたところで、だれも気にしないだろう。


「テイム、出来ればいいんだけど」


 結構、お世話もしているし、好かれてると思うのだけど、アビリティを取得しないんだよね。

 ナーガ君が特殊というか。この世界、魔物使いもかなり少ないみたいだしね。


 とりあえず、ハイエナたちに餌として渡したのと同じ魔物を渡しておく。

 多分、量は十分だろう。

 仲良く食べて欲しい。


 翌朝。


 再び、マンドラゴラを採取するために探すのだけど……ここで意外なことが起こった。

 この階に詳しいらしい母豹により、案内されて、さくさくと見つかった。

 私は運が高い方なので、数を見つけられるだろうとは思っていたけど、予定数以上の数が集まったので、ほくほくだ。


 まあ、ダンジョン内のことで、外でも採取の時に役に立つのかはわからないけど。

 こうなると、連れて帰りたくなる。


 ダンジョンの外で魔物を食い尽くすようなことがあると困るけど、シマオウの指揮のもと、ナーガ君のテイムした魔物は各自、餌を自分で調達、過不足なく。腐らせて、周囲に悪影響を及ぼすことも無いって感じなんだよね。

 キャロとロットだけ、私と餌を取り合ってるけど。


「ライさんに代わりにテイムしてもらえばよかったかな。それとも、ナーガ君にここまで来てもらうか……」


 試しに私の血をと思ったけど、テイムは出来なかった。

 ただ、母豹も兄弟豹達も、モモの懐き方を見て、一緒に来る気にはなっている。


「まあ、いっか。もう少し採取を続けよう」


 目標のマンドラゴラは採取できたけど、予定通りあと二日。

 このダンジョンにいる間に、状況が変わるかもしれないしね。


 もう少し、採取を続けて様子を見よう。


後書き失礼します。

新年あけましておめでとうございます。

いつも読んでくださり、本当にありがとうございます。


今年は「異世界に行ったので手に職を持って生き延びます」を現状のまま週一更新で続けつつ、

新作の「攻略対象外の推しを救うため、世界を改変することにした」の執筆に力を入れていく予定です。


興味がありましたら読んでいただけると嬉しいです。


本年もどうぞよろしくお願いいたします。           


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明けましておめでとうございます、本年も更新を楽しみにしております。 では。
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