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12/14 寂しい夜
ナッくんが、寝た──
寂しい私をほっといて──
「ナッくぅ〜ん……。遊ぼうよ」
しーん……
「ミルクは今日、もう三杯もあげたからないけど、飼い主にかまってよ」
しーん……
「お願いよー! 寂しいんだよー! かわいい姿を見せてくれよー……」
ゴソゴソ……
カタカタッ……
にょろろんと寝床から出てきた。
『大丈夫か?』みたいな顔というか、『なんか騒いでたけどミルクか?』みたいな顔で飼い主を見る。
「なっきゅん!(涙)」
横腹を撫でると、パタッと横へ倒れた。
思う存分、ふわふわの白い毛を撫でさせてくれる。
大あくびをすると、じゃれる格好になって、私の手を両前足で掴んできた。
寂しさが吹っ飛んでいった。





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