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ナッくん日記【フェレットとの生活】  作者: しいな ここみ
2025年 9月

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9/15 ナッくんじゃなかった

 寝転んでスマホを見ていると、背後で気配がした。


 コトコトと音がして、何かあったかくて柔らかいものが背中に触れてきた。


 首の隙間から手を後ろに伸ばしてみると、もふもふしたものに手が触れた。


「ふふ……。なっきゅん」


 愛情をこめて、撫でてあげた。


「キミは……」

 優しく撫でていた手を──

「こういうのが好きなんだよねっ!?」

 ぎゅっと強く、顔を掴んでいるつもりで、握った。


 ナッくんの顔が、てるてる坊主の顔のように、ぐしゃっと潰れた。


 前からトコトコとナッくんがやって来た。


『何と遊んでるんだ?』

 そんな顔をして私を見る。


 後ろを見ると、それは衣装ケースの上からずり落ちてきた毛布だった……。






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