12/29 つい、出ちゃうんだ
ナッくんが起きた。ようやく起きた。
朝からゴミ出ししたり、色々してても起きて来なかった子が。
私がお昼ごはんのカップ麺にお湯を入れてたらそれだけで。
カップ麺を食べてる間、じっと隣でおすわり。
まぁ、何が欲しいかはわかってるけど。
今は飯を食うのじゃ。大人しくそこにおれい。
なかなか私がかまってあげないので、すねたようにベッドの上でウロウロし出した。
たまに私に見せつけるように水を飲む。
まるで『なかなかアレをくれないから仕方なく代わりにお水を飲んでるよ』というように。
「ナッくん」
私が呼ぶと、ピクッと反応した。
「ミルク欲しいの?」
ゆっくりとこっちを向いた。
「ナッくん、おいで?」
そろりそろりとベッドの上を歩いてくる。
「ナッくん、こっち来たらミルクあげるよ?」
ミルクという言葉をナッくんはわかっているようだ。
「おいで? 来たらミルクあげる。来なかったら、あげない」
私の顔をじっと見つめる。
見つめながら、つい、口から舌が出てしまう。
ミルクを飲む時の動きで、ベロがエアーミルク飲み。
ペロン、ペロン……。
チューブのおやつの蓋を目の前で開けた時にもいつもこれをやる。
まだありついてないうちからペロペロペロ……。
笑いながらミルクの缶を手に取ると、ダーッ!とベッドから駆け下りてきた。





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