第357話 社長からの差し入れ
「こんにちわー。今日はよろしくお願いしますー」
「こちらこそー。来ていただいて恐縮ですー」
「急な誘いで申し訳ないですー。今日はしっかり食べていってくださいー」
お昼になったので、ゆりとふたりで入口で参加者の出迎え。
ご近所の方や前のアパートでお世話になった人、
りゅうくんやちりちゃんと同級生の家族など30人を超える人が集まった。
……お肉50キロで足りたかな?
まぁ、カニもカツオもあるし大丈夫でしょう。
子どもたちは庭でかけっこしたり、かくれんぼしたりして遊んでる。
バーベキューのコンロ近くで遊んでないだけマシかな。
危ないから火の近くでは暴れないでねー。
「やぁ!田島くん。いいお家を買ったじゃないか!引越しおめでとう!」
「社長!お疲れ様です!来ていただいて恐縮です」
「そりゃもちろん!社員のお祝いだからね!若手3人も来てるみたいだし。用事がなければご飯食べたかったけど仕方ない。これ、差し入れの饅頭とハチミツ、あと飲み物も持ってきたから後で飲んでね」
「ありがとうございます!尾道くん!飲み物取ってくるよー」
程なくして馬之瀬社長が袋を持って来られた。
今日は用事があるからすぐに帰るそう。
石凪副社長も来る予定だったけど仕事で来れないそう。
何でも大口発注で海外からダンジョン用の据置無線装置の開発を任されたんだって。
どこの国だろうねー……
魔水晶が名産の島国だってよー……
亜人が問題なく使ってるからねー……
スペックは十分だもんねー……
ちなみに、俺に案件配信させようとしてきた営業、そのまま支部長として海外派遣されたって。
ザマァ!
……ゴホン
ついでに副社長、タブレットの新機種設計任されたらしい。
文字入力ボタンが大きくなって、軽量化されるそうだ。
高齢者にも使いやすくなるのはいいことじゃない?
あんな重いの持てる人とかいないと思うけども。
「もうお肉は食べ始めてるのかい?まだ間に合う?」
「まだ参加者が集まってないからですねー……あと野菜がまだ到着してないので」
「ありゃ、そうなの?うちからも持ってくればよかったなー。それじゃ!俺は帰るよ。若手組!今日はしっかり先輩に甘えて楽しんでいきなさい」
「「「「社長、ありがとうございました!」」」」
後輩3人と一緒に見送ってすぐに飲み物を配布。
ノンアルだから車で来てる人も安心だね。




