第327話 飯の準備
下層から出て、中層のセーフゾーンに向かう。
本来なら帰還ポータルから地上に帰るのが楽なんだけど、ポータルがあるのがさらに奥、ボス部屋前だったので距離的に上がった方が早いという結論になりました。
ゴン太が待ちきれなさそうでソワソワしてるからね……
ほっておいたらカツオ、頭からかじりそうだし。
「セーフゾーンだ!保部!早く飯作ろうぜ!」
「急かすな急かすな。とりあえず材料を確認しないとぉ」
「バーニングカツオにロックハンマークラブ、飛沫扇貝とヘビータンクロブスター……3人で食べるのはきついやつばっかりだな」
取ってきたモンスターを並べても食べやすそうなのはロックハンマークラブとバーニングカツオぐらいかな?
飛沫扇貝とヘビータンクロブスターはバーベキューで使いたいからね。
:配信外でも暴れてたwww
:飛沫扇貝も熊本限定モンスターだよな?〈2500円〉
:確か水中作業用の素材が沢山手に入るらしいぞ
:あれ、食べられるの?(熊本県人)〈1000円〉
:ロックハンマークラブも小ぶりだけど数があってワロタwww
:これ、今から料理するのか
「カニは茹でてサッと食べればいいけどカツオかぁー。捌くのは何とかなるけど味付けなぁ」
「一応調味料はあるぞ。醤油とほりこし。醤油は普通のやつだから刺身には向いてないなー」
「バーベキュースパイスはまだ分かるけどなんで醤油持ってきてるんだよ……」
そりゃステーキを醤油味で食べるからだよ。
ガーリック醤油、美味いんだぞ!
サクッと作れてしっかり味がするから仕事帰りとかで食べる時に活躍するんだよねー。
「醤油があるなら漬けだなぁ。刺身醤油に比べたらしょっぱいけどまぁええかぁ。米はあるか?」
「お、コメなら俺が持ってるぜ!チャチャッとライスが3パック」
「……いや。ダンジョン潜ってないゴン太がなんでコメ持ってるんだよ」
「仕事終わりにきゅうりと味噌とコレでチャチャッと飯にするからだよ。バッグそのままだったから持ってきてた。ラッキーラッキー」
……ま、ええか。
「とりあえずカツオ捌くかぁー。あーさん、机作って」
「あいよー」
ガンッ
「……俺、馬鹿だからよォー。あんまり分からねぇけど魔剣を机って言い張るのやめた方がいいんじゃねぇか?」
「気にしなーい気にしない。あ、そうそう脂は敷いてないからベタつかないからそのまま使えると思うぞ」
「おっけー。まな板置きたいだけだから」
いや、お前もなぜまな板持ってきてるんだ……
え?どうせお前らに料理作れって言われると思ってた?
よくわかってらっしゃる!




