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第304話 うぇ?!

サヒーリ王女とイミウル君が天草帝とやりやっているのを確認してリーダー格に向かう。

リーダー格は周りのふたりが倒されかけているのを見ても特に動じてない。

流石リーダーというか、興味が無いだけか。

ま、とりあえずサヒーリ王女が無事倒してくれるまで攻撃してこないならよし。


「うぐぅー。捕まえた!サヒーリ!」

「ありがとうイミウル!せいっやぁ!」


ゴケーという気持ち悪い声を上げながら天草帝が倒れる。

結構無理矢理感があったけどいいんじゃない?

イミウル君がごり押してたせいでボロボロだけど。

身体がでかいから仕方ないとはいえもう少し体を労りなー。

サヒーリ王女もイミウル君が狙われている時に詰めきれていないところがあったのでもう少しかな。

しっかり近づいて攻撃を与えれたらもう少し早く倒せてたと思うよ。

後で伝えておこう。


「さて、あとはリーダー格だけか」

「ゴケッ」


声を上げたリーダーが翼を広げる。

うん、受け答えしなくてよろし。

とりあえず蹴りを出させるために少し距離を取ろう。

俺は後ろに下がるために地面を蹴った。


「ゴケッ!」

「うぇ!?」


ドンッと土煙が上がったかと思うと俺の目の前に鶏の足が。

防御姿勢を取る前に足が身体にめり込む。




「タジマさん!しっかり!」

「うん、元気出す!動く!」

「……ってー。あれ?サヒーリさん?なんか下にいる?」


気がついたら壁にめり込んでました。

まじかー、久しぶりに一撃貰った気がするー……

ダメージは無いけどしっかり中心を捉えて蹴られたから回避できなかったわ。

というか、護衛任務してるのに吹き飛ばされてたらダメですよねー。

いやー、やばいやばい。

身体に力を入れて壁から出る。

おー、俺の身体の形に凹んでる!

漫画で見たやつだ!


「すみません、もしかして結構気絶してました?」

「いえ、数秒ですよ。あのニワトリが蹴りを入れてすぐに駆け寄ったんです」

「あのとり、つよい!」


とりあえずガッツリ気を失ってなさそうでよかった。

天草帝を見るとドヤ顔してきた。

……あの鳥野郎、絶対に焼き鳥にしてやる!




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