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第292話 今日の買取

ランファ達と別れた後、ポーションなどのアイテムを集めてから帰還ポータルへ向かう。

何だかんだポーションって足りないからね。

各製薬会社から発売されているポーションは切り傷とかは治せても骨折や、欠損、内臓系には効かないことが多いからね。

最上級なんて死人を甦られたり出来るしね。


今回集まったのは中級ポーション3本、上級ポーション1本、特上ポーション1本。

後は解毒薬に興奮剤、エーテルも見つかったので全部合わせて10本。

いくらになるかは分からんけど、まぁええか!




「お疲れ様でーす。買取おなしゃーす」

「はーい……って田島さんじゃないですか。お疲れ様でーす」


買取カウンターに向かうと福崎さんじゃなくて別の女性がいた。

確かバイトの子だよね?

名前は確か……渡鹿とろくさん!

人の名前覚えるの大変だよ……


「今日は渡鹿さんですか。バイトなのに大変ですね」

「買取素材は基本データベースと照合するだけなのでカンタンですよー。あと私はギルドに就職したいので、今から勉強なのです!」

「お、夢があっていいですねー。正規職員って中々難しいらしいですね」

「ですですー。モンスターの種類からドロップするアイテムとか……データベースにあるんだから覚える必要ないと思うんですけどねー」

「そこはお役所なので。お疲れ様です」


ほんと、この辺ってもう少し効率化した方がいいと思うよ。

情報は覚えて使う時に思い出すんじゃなくてパッと検索できるように使いこなす方がいいと思うんだよね。

俺が覚えるのが苦手なのもあるんだけどね!


「今日は何を持ってきたんですかー?確か配信してないからオフでしたよね?」

「最近色々あったからですねー。ポーション系とエーテル系、状態異常回復系などなど。薬品系を集めてきました」

「うぉー!資料でしか見た事がない特上ポーション!これ、オークションで5億ぐらいだったはずですよ!」


ふぇー!そんなすんの?

特上って最上級ポーションの3ランク下のはずだよ?

確か上級、特上、極、極上、最上級じゃなかったかな?

この前、買取に出した時振込でゴリっと増えたのはこれのせいか……


「これはすぐには買取できないですねー。後で職員さんたちに相談しますね」

「そうですね。お願いします(最悪、福崎さんか谷尾崎さんにプレゼントってことで渡しておいてください。色々お疲れっぽいですから)」

「承知しましたー。買取金額が確定したらまたご連絡しますね!(田島さんも中々グレーなことやりますねぇ……了解です!あ、見返りに今度探索に連れて行って欲しいです!モンスターの情報は現地で見て覚えるのに限るので!)」

「(お、おう。そういうので良ければおっけーです。よろしくお願いしますね)」


最近の若い子、元気だねー。

俺の頃なんてギルドに入るためにモンスターを見に行くなんて誰もやってなかったからね。



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