第286話 チャンネル登録
「ティム君は料理系配信が見たいんだっけ?」
「ですね!この本の作者さんがやってる動画はみたいです」
「おっけーおっけー。このチャンネルやね。俺的には『リュウガのバズ飯』もいいよ」
「へー、虚無シリーズですか。徹夜で調合した後とかにサクッと作れるのはいいですねー」
「ふーん。飯ばかりじゃのー」
飯は偉大だからな。
ランファもツマミぐらい自分で作れるようになるといいと思うぞー。
俺も酒飲めないけど無限きゅうりとかは作れるからな。
夏場、子どもたちのおやつにしてるからな!
「あ、そうそう。この前飲んだ店にいた小娘が配信やってるって言ってたのぅ。それも登録してくれ」
「誰?飲み屋の姉ちゃん?」
「いやいや、店で一緒になった小娘じゃ。人の割には飲める方だったから2人で店の酒全部飲んで帰ったから覚えたわい。ぶいちゅーばー?をやっとるそうだ。中々に強かったぞ?確か紙に書いてもらったんじゃが……ほれ」
「Vチューバーって……身バレしたらまずい奴やん……」
というか、また店の酒全部飲んだのかよ……
この前はぼったくりバーだったからTmitterで感謝されてたけど、普通の店なら真面目に営業妨害だからな。
「ひとりで全部は飲んどらんぞ!あと正面に出てる酒だけ飲んだわい!後、今回は小娘と2人で飲んだから半額じゃい。ちゃんと飲んだ料金とは別に迷惑料も払ってきたぞ」
「そういう問題じゃねぇよ!……ったく、どれどれ……は?芍薬巫女?有名配信者じゃねえか!」
「へー。鬼の千年巫女ですか!亜人の方が配信やってるなんて驚きです!」
「ティム、こやつは亜人じゃないぞ。皮被ってるだけで本人はちっこいヒトじゃ。なかなかスキルも持っとったしな」
ティム君、それはバーチャルの姿や……
芍薬巫女は砲煙バクハさんが所属する『ねおばーちゃる』のVチューバー。
登録者数600万を超える超有名配信者だ。
歌はもちろん、ダンジョン配信にゲーム配信、鬼という設定を生かした雑談配信で一躍ときの人となった凄腕の配信者だ。
俺も切り抜き動画たまに見るもんなー。
……そういえば前日本酒5升飲んで配信したって切り抜きがあったな。
確か舞浜ダンジョンで酒のツマミを探してたらネズミに盗られたとか何とかでやけ酒配信してたんだっけ……
Tmitterのトレンドにリアル鬼巫女爆誕って出てきたんだっけ。
また凄い人と知り合ったなーこのアル中。




