第284話 だらだらボイチャ
『それこそもてなすならBBQでいいじゃん。最近道具と肉セット一日レンタルできるところもあるし、グランピングとかもいいと思うゾ』
「紅生姜、ナイス!それいいなー」
BBQは会社でやるイメージがあったから完全に頭の中から外れてたよ……
肉を食べる、最高じゃないか。
道具とかレンタルすれば購入費も抑えられそうだし、焼く肉は俺が調達すればOKだし。
道具、買うのはいいけど後片付けが面倒なんだよね……
網に付いたカス、ゴリゴリ削ったり……
新入社員の頃、BBQの後片付けでたわしでゴシゴシしたら網引きちぎったりしたなー……
『肉焼くなら人呼べそうだよなー。あ、それこそあーさんが買った家のお披露目パーティーに呼べばいいじゃん』
『そうだよ。家広いんだろ?車10台ぐらい入るやつ』
『俺も横通ったことあるけどあそこならリムジンが来ても余裕で離合出来るぞ。それがええやん』
アニーの提案にコナモンと紅生姜が賛同する。
紅生姜、そういえば買った家の近くに住んでたなー。
家が狭いって言い訳できないですな!ハハハ……
けど、家でBBQか。
今までアパート生活だったし、実家は肉を焼くならフライパン!の家庭だったから庭でやるの夢だったんだよね。
サヒーリ王女を呼ぶとかではなくて一度は家族でやってみたかった感はあったし、真面目に考えてみるか。
「食材なら肉と野菜、あとは海鮮系か。海鮮系って言ったら天草のダンジョンだよな」
『市内なら熊本新港近くもあるゾ。海藻系がメインだけど』
『流石紅生姜。ギルド職員なだけある』
『一応年1で会議があるからな。ヒラでも資料は見るゾ』
ギルドでは年一で総会を開いて各ダンジョンの取得品の情報や潜っている探索者の人数などを把握して人員配置を変えているそう。
職員の数だと熊本市内がいちばん多くて、次に阿蘇、天草が続く。
ダンジョンは結構あるけど探索済みだったり、強いモンスターがいない場所とかは最低人数で管理してるそうだ。
紅生姜が担当している鼻ぐり井出とかがそうだ。
人員配置で県内どこかに飛ばされるとかギルド職員も大変だよねー。
俺、今の会社でよかったよ。
「そうそう。BBQやるなら紅生姜とアニーは参加するやろ?肉多めに用意するから食べろよ」
『えぇ……俺肉食べない……』
『脂キツイ……けど、深層の食材は気になる』
『おう、俺を外した理由はなんだよ!誘えよ!』
『『「コナモンは社畜だから熊本帰ってこないじゃん!!!」』』
『グスン……休み欲しい……』
コナモン、お疲れ様やで……




